堤さんの講演を聞き、戦争が終わっても一向に治安が回復しないイラクに駐留し続ける米軍の実情をよく理解することが出来ました。
なぜ、戦争が終わった今も危険極まりないイラクへ若い兵士達が行くのか。それは、自ら進んでというわけではなく、大学へ行きたいが学費が払えない貧しい若者が軍から“入隊すれば大学へ行ける”という詐欺まがいの勧誘を受け、やむなく入隊しているというのが現実らしい。つまり、大学へ行きたいという向学心があだになり、若者は軍服に身を包み米国から遥か離れたイラクに送られる。そして、自分がなぜそこにいるのかよくわからないまま死の恐怖におびえることになる。
なぜなら、この戦争は米国がイラクの石油目当てに始めたということは周知の事実であり、大義名分であった大量破壊兵器も結局は見つからなかったからだ。そんなやりきれない思いを抱く米国兵やその家族達の思いを取材し、堤さんは私たちに紹介してくれる。
堤さんは果敢にも、姑息なアメリカの兵士勧誘のやり方を詳らかに批判し、心ならずも兵士になってしまった若者を救おうとしている。それには、やはりまずアメリカ国民が目を覚まさなければいけないと私は思います。
なぜなら、アメリカはやはり世界の大国であり、この戦争の加害者であることは否めないのだから。けれども、堤さんが言うように、マスコミも私たち日本人もイラク戦争についてひとりひとりがもう一度よく考え直してみるべきなのでしょう。他人事にしていたらいつか手遅れになってしまうかもしれない、できないとはじめから諦めてしまったら何も変わらない、と堤さんは私たちに訴えかけています。
とかく暗くヘヴィになりがちなこのテーマの話に、ユーモアも交え笑いを誘いながら明るく力強い堤さんのトークには説得力があり感銘を受けました。そして、イラク戦争から私たちが学べることはたくさんあり、ひいては平和憲法を持つ日本は世界平和にもっともっと貢献できるのではないかということをあらためて考えさせられました。たいへん充実した時間を過ごすことができ、この講演に参加してよかったと思いました。