かねてよりパレスチナに関心を持っているためぜひこの映画を見たいと思った。4月27日まで東京、恵比寿の東京都写真美術館で上映される。このような映画が一般館で上映され多くの人に見てもらえたらどんなにか良いだろう。
イスラエル軍により封鎖、外出禁止、爆撃、屈辱的な扱いを日々受けているパレスチナの人が圧倒的な軍事力を持つイスラエル軍に対して自爆攻撃でしか抵抗しえない状況を私達はあまりにも知らない。
これまでマスメディアは何故パレスチナ人が自爆行為をしてしまうのかを伝えてこなかった。
物語は単純だ。
パレスチナの貧しい、閉塞感にとらわれている(彼らが住んでいるナルブスは封鎖され何処にも行くことができない)若者二人が自爆におもむくまでの48時間を描いている。
イスラム原理主義者でもないごく普通のすこしいい加減ですらある若者が何故身体に爆弾をまきつけて自爆に向かわなければならないのか。
それを映画が教えてくれる。
監督はこの映画を製作するにあたって自爆攻撃者の遺族、計画グループイスラエルに収容されている自爆攻撃に失敗した人の弁護士等から話を聞き、また日本の神風特攻隊員の手紙を読んだと言っている。
私はこれまでパレスチナのことをすこし勉強していたので何故若者達が自爆にむかうのかある程度理解していた。
しかし彼らを自爆にむかわせる組織の人間をみていると戦前の日本を思い起こしてしまった。
日本の若者もこうして戦争に積極的に参加していったのだなと。
組織、権力と普通の人とのあいだに存在する普遍的な問題を提示しているように思える。私が何故そう思ったのかは監督が神風特攻隊の手紙を読んだとあとで知った時納得した。
こんなにも悲惨な物語に「パラダイスナウ」と名づけているのは「自爆攻撃者は自爆した瞬間に天国に行ける」と思っているからだ。
なんと皮肉な題名かと思うのだが・・・・・
映画の中で若い女性が若者の一人にむかって「天国なんってあんたの頭のなかにしかないわ」「人殺しに犠牲者も占領者も違いはないわ」と言うのがとても心にのこる。
私はやはり非暴力で行きたいと強く思う。
私は人を殺したくないし殺されたくもない。