14億円のメタン発酵堆肥化施設は必要ですか?
2004.01 諏訪謙司
 藤沢市は、家畜排泄物管理法の規制が来年11月開始するに伴い、市内畜産農家60戸中、14戸の畜糞と、樹木剪定枝、市場や学校等の生ゴミを堆肥化する「藤沢市有機質資源再生センター」を施設建設費14億円の予算により来年から2ヵ年で建設する計画です。しかも、施設の建設と運営管理等は、民間事業者によるPFIで行います。
 施設は、畜糞・樹木剪定枝・市場や学校、民間事業所の生ゴミをメタン発酵させ、電気・熱へのエネルギー変換利用、発生汚泥を脱水して堆肥化、処理水は公共下水道に放流することにより、畜産等の環境改善と有機質資源の有効活用を図るという「メタン発酵併用堆肥化方式」によります。
 当初建設を予定した市内宮原では、農家を含めた住民が、地区の環境を悪くする施設だからと反対したため取りやめになりましが、市は、別の地区で計画を進めています。
 市が唯一の実例として挙げている、施設費11億円余の京都府八木町のバイオエコロジーセンターでは、ランニングコストが嵩み、堆肥も悪質で売れず、年間数千万円の赤字経営であり、特にアンモニア激臭が発生し、戸外でも鼻・目が痛いほどだといいます。   もう一つは、東京農大の試験設備で最近実証実験結果報告を得たばかりです。また、メタン発酵は発酵日数が長く、メタン・堆肥施設建設費が巨額になる欠点があります。
 現在焼却している生ゴミや剪定枝と畜糞などをバイオマスのエネルギー転換で、電力化、堆肥化することは、地球温暖化防止と資源の循環型地域社会の形成に役立つと思われますが、実証例では、地域環境改善は図られず、施設建設地周辺の環境を悪化させる懸念が大であり、また、14億円の施設建設費と運営費は、いずれ、市民にとっては徴税権を媒介に負担させられるものであり、さらに、将来、負の遺産となる可能性大です。
 この計画は見直し、生ゴミや畜糞などを良質な堆肥として地域内の農地等に還元循環し、安全安心おいしい農産物を供給する「バイオマス・フジサワ総合戦略」を市・消費者市民・畜産農家・耕種農家等が一体となってじっくり研究すべきでしょう。


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