2004.08 諏 訪 謙 司
59回目の敗戦記念日、戦争を知らない国民が80%を超えた今日、満州事変から太平洋戦争の15年間に、諸国民が受難した戦争被害を思い起こし、平和の尊さを再認識したいと思う。
戦争は、軍隊と非戦闘員の住民を殺傷し、その生存環境を破壊する。我が国は、中国をはじめ、アジア各国を侵略し、その国民約2千万人を殺害し、戦場になった地域を壊滅させた。
我が国での被害のうち、人的被害は、軍人軍属戦死者は230万人、非戦闘員民間人は在外(含む沖縄)死者30万人、国内での戦災死者50万人、総計死亡者は310万人余といわれている。
物的被害のうち、非軍事的平和的資産(建物住宅家財、機械、船舶、生活関連設備など)では、全国総額の25%が被害。特に、一般住宅の被害が最大であった。米軍の都市爆撃は、主要都市の人口密集地域の43%を破壊し、住宅236万戸を焼失、約900万人が被災した。
国内での被害は、海外だった戦場が1945年には国内が戦場化して一挙に増えた。
1945年3〜6月の沖縄戦では、19万人の日本国民が死亡した。うち、沖縄県民は12万人に達し、県民の5人に1人が死亡した。
同年3・4・5月の東京大空襲では、22万人が死亡し、首都は焼け野原になった。
同年8月6日の広島原爆投下では、広島市内全建物の92%が被害を受け、全市は瞬時にして壊滅した。
そして、市内人口の37%、12万人が死亡、死傷者合計では、63%の20万人が、無傷者は僅かに12万人(37%)であった。
同年8月9日の長崎原爆投下では、市内建物の36%が被害を受け壊滅した。そして、市内人口の27%にあたる7人が死亡、死傷者合計では56%の15万人、その他被災者は、12万人(45%)であった。(現在・両市とも、原爆死者は正確につかめていないという)
59年目の原爆記念日に、広島・長崎市長はそれぞれ平和宣言で、今なお原爆後障害で苦しみ続けている多くの人がいることを報じ、今後も「戦争は最大の環境破壊である」という認識のもとに、核兵器廃絶、平和憲法堅持、地球環境保全の運動をすすめることを宣言した。
いま、憂慮することは、イラク戦争への自衛隊派遣や、憲法を変えようとする不穏の動きである。
改めて、我が国が戦争を行い、内外国民に甚大な被害を与えた歴史的事実を正視し、世界の核兵器廃絶と日本国憲法9条「戦争の放棄」条項を堅持することを真摯に考えるべき時であろう。
|