ふじさわ環境連続講座'99
    生ごみは燃やさないで処理しよう (2000.4)
     今回の講座は、生ごみゼロを目指した実践報告により、生ごみの減量方法とその背景や問題点などを学ぶことを目的に開催した。
     藤沢市では広報の「ごみニュース」全戸配布によってごみの収集方法を告知し、減量の呼びかけもしている。生ごみ減量のための「コンポスト容器」は、購入希望者には市の補助がある。今までに1万7680個購入されている。うち、バケツ型580個、電動式のものは1087個。
     これらの道具を使って生ごみを堆肥化して処理するのだが、はじめのうちはともかく、だんだん、臭い、虫などのトラブルで継続がむずかしくなってくる。そこで、様々なやり方で減量に成功している方々に体験を伺ってみた


食品生産と農家との連携 神漬グリーンリサイクルセンター 西沢重篤氏
 神奈川県漬物工業協同組合の会員である、秋本食品株式会社、株式会社島田食品ほかの残渣を高速処理し、製品のコンポストを野菜生産農家に還元し、有機栽培を推進し、業界の発展と地球環境の保全に寄与している。
 この処理機は平成9年3月に竣工し、国、県、市の補助金7500万円を受け、遠藤地区にあるプレス工業株式会社によって製造、設置された。
 一日あたり10トンの原料(残渣)が、約1/20の肥料になる。臭いは、消臭処理している。経費はこれで1kgあたり12円。6トン処理すれば22円になって採算がとれる。市が収集するより自前で処理した方が環境にもよく、リサイクルにつながる。
 異物の混入についての検品が大変だが、この取り組みは、企業のやる気次第だと思う。


市民と行政の共同事業 藤沢小学校生ごみ堆肥化事業運営協議会 櫟原直樹氏
 市民と行政が協同して地域の生ごみ減量と資源循環型社会づくりに取り組んでいる。99年11月から、藤沢小学校内に設置された生ごみ処理機では、今までに3トン程度のごみを処理し、600kgの堆肥が取り出されて家庭菜園などに利用された。
 小学校の給食の野菜くずや食後の残飯などの処理のほか、地域からも30世帯が持ち込み、異物が入らないよう立ち会いの元に処理機に投入し、毎週日曜日に堆肥を取り出している。
 この事業は、藤沢地区まちづくり会議の提案によって実現したもので、市民と関係行政との地道な話し合いを重ねてスタ−トにこぎ着けることができた。「藤沢小学校生ごみ堆肥化事業運営協議会」により運営されている。
 なにより、学校教育の立場で考え、地域の中に取り組んでいけるように、堆肥の利用も併せて行えるよう続けている。しかし、残念なことに12年度は外部委託により、藤沢小学校区を除く市内全焼学校で行うとのことを聞き残念である。


料理店での生ごみ処理の実践 「へっころ谷」 古屋昌寿氏
 料理店での生ごみを、酵素によって分解する処理機を使ってごみ減量を行っている。この処理機は、おがくず様のものを酵素と併せて入れる、縦横50cmほどの容器に網状のふたがあるもので、臭いもほとんどなく、処理するとごみはきれいになくなってしまう。12月から約200kgの生ごみを処理した。1機の値段は25,000円ほど。現在6機使っている。料理店営業なので、生ごみは多く発生する。これをなるべく減量するよう、環境にいいことは色々やって、お客さんにも勧めている。

教育実践の中で 聖園女学院 小畑佳子氏
 コンポスト容器を使って生ごみを処理していたが、3つのコンポストでは足りない。悪臭とハエ、ウジなどの虫が湧いたのはいやなことだった。また、畑まで運ぶのはとても大変だった。
 「藤沢ぼかし」を教えていただき、バケツで作って、今はそれを使って生ごみ処理をしている。全部「ぼかし」を使って処理しているので生ごみは収集に出すことはない。さつまいも、キュウリなどを作り、理科の教材や家庭の教育実践としてよろこばれている。


生ごみは自家処理が基本 御所見地区 鹿島佐貢子氏
 御所見地区では、全市の5%しかごみを出していない。畑が多く、生ごみを埋めたところからカボチャが芽を出したりしている。その御所見にいきなり「エネルギーセンター」構想が出てきて驚いた。
 「御所見まちづくり推進協議会」が窓口になってきたもので、説明会で行政側はエネルギーセンターの必要性と安全性を強調した。99年2月に「御所身を語る会」が発足、署名運動を取り組んだ。市議会を傍聴し、市会議員は何を考えているのか勉強できた。住民の本当の意志を市民全体でとらえてほしい。


生協活動の中で コープかながわ 長後環境グループ 加藤満津子氏
 長後地区の集会で、コープかながわの生ごみ減量の実践報告に「ぼかし」を使って堆肥化する話をした。落葉樹にぼかし肥を使っているが、土が軟らかくなって、今年はセミの抜け殻が45個も見つかった。

手間暇かけずにお金もかけず 藤沢ぼかし“エコちゃん”発案者 諏訪謙司氏
 バケツ式の密閉容器により、「ぼかし」を使っての処理方法は以前からすすめている。この方法は、市減量推進課にも容器の補助斡旋をしていただいて、1個1,000円で手に入る。密閉容器を2個用意して交互に使う。発効促進剤の「ぼかし」は3ヶ月で500円程度、よく水切りした生ごみを容器に入れ、「ぼかし」を振りかけて混ぜ、密封する。
 臭いがなく、虫が発生しないので集合住宅でも使用できる。直射日光を避けるなら、屋外でもいい。1つ目がいっぱいになったら2つ目を使い、2つ目がいっぱいになったら1つ目の容器の生ごみを土の中に埋める。土は20cmほどかける。家庭菜園、庭木、市民農園などで年間通じて全部堆肥として消化できる。
 ごみは燃やさないという方法を考えると、生ごみはリサイクルできるものなので、減量につながる。


質疑応答
神漬グリーンセンターへ:堆肥は、どんな入れ物を使うのか?
 15キロ入りのビニール袋を使用している。大規模の農家にはコンテナを使い、これは返してもらって繰り返し使う。将来、廃棄物の処理業者になるべく登録の準備をしている。これによって一般の生ごみも処理できることになる。
藤沢小学校生ごみ堆肥化事業へ:給食残渣は塩分を含み堆肥として問題はないか?
 藤沢小学校で処理したものは一次発酵によるもので、厳密に言うと堆肥とはいえない。土壌の改良剤と考えてもいいのではないかと思う。第一にごみ減量を考えている。本格的な堆肥となると問題もあるが、どの程度の塩分があるかの調査はまだされていない。
公園の落ち葉などのごみをどうするか考えてほしい。


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