ダイオキシンをなくすために 市民は何ができるか?

2001年2月号

諏訪謙司

 この程、米国厚生省は、ダイオキシンを「発がんが疑われる物質」から「発がん物質」に指定変更を決定しました。ダイオキシンの毒性は、青酸カリの1000倍、サリンの2倍である。その特徴は遅延性致死毒性であり、ホルモンの作用を撹乱する危険性が強調されています。ホルモン作用撹乱物質は、母体に20〜30年間、妊娠までに体脂肪中に蓄積されたものと、妊娠中摂取されたものが、妊娠や母乳の授乳を通じて、有毒な遺産として子孫に引き継がれていくということです。

 藤沢市では、昨年3月、荏原製作所が1992年からダイオキシンを垂れ流ししていたこと、それ以前の1991年にも、藤沢市石名坂焼却場から大気中への排出していたことが発表されています。その他のダイオキシン排出源としては市内の大小焼却施設、公・私営最終処分場、綾瀬市エンバイロテック焼却施設などが挙げられます。これら汚染源から排出されたダイオキシンが、既に長い歳月の間、藤沢市民の体内に着実に蓄積されていると思うと慄然とします。次世代市民への影響はどうなるのでしょうか。

 市民団体は、10年余前から、ダイオキシンの危険性を告発し、緊急に汚染防止対策を講じるよう行政に働きかけてきました。しかし、抜本的な防止対策がとられないまま現在の深刻な事態に至っています。今後、ダイオキシン汚染を防止するためには、

  1. 汚染実態を把握し、汚染除去対策をとること、
  2. ダイオキシン発生施設・原因物質・発生過程の把握とその防止対策をとること、
  3. 新たな発生源施設は造らないこと、
  4. 市民の命と健康と生活環境を守るための総合的な対策をとることです。

 豊かな緑、美しい湘南の海に象徴された藤沢市がダイオキシンに汚染され、次世代市民の生存の危機に直面しようとしています。もはや、防止対策を行政任せや、事業者責任を追及するだけでは根本的な解決にはなりません。孫子の命を守るために私たち市民は何ができるか、藤沢市政の主人公である市民が「ダイオキシンをなくす」方策を自ら考え、多数の市民が合意し結束すれば道は開けるはずです。いま、幅広い市民参加による「藤沢からダイオキシンをなくす条例研究会」の設立準備が進められています。


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