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事故原因究明のための証拠保全を求める緊急署名 提出 |
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2001.12 (社)神奈川労災職業病センター 西田 隆重
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| 去る11月8日、私たちセンターといのくら(県民のいのちとくらしを守る共同行動委員会)は、荏原・ダイオキシン漏出事故の本格的究明のための証拠保全などを求めた42,634名分の署名を県知事宛に提出した。当日は、県庁新庁舎3階の環境農政部・部長室で小野沢孝一部長、津田信治次長らが対応し、段ボール3箱分の机の上に山のように積まれた署名用紙を受け取った。 署名の要請事項は、荏原製作所・藤沢工場の事故を起こした焼却施設が解体される前に証拠保全をすることなど3点であるが、問題の焼却炉が解体する時期について、当該の荏原製作所はまだ明らかにしていない。行政ルートや地元の情報では、県の「対策要綱」の策定後という見方や、注目されているエンバイロテックの焼却施設解体工事の進捗状況を見てという観測もあるがはっきりしたことはわからない。 解体工事で問題なのは周辺環境対策。県の「対策要綱」では、焼却施設を周辺環境から隔離してばいじん等は飛散しないような措置を講じるとしているが、屋外にある焼却施設の場合、これがいかに困難であるかは、エンバイロテックの解体工事に使われた隔離ドームが隙間だらけになって、なんとガムテープで補強することになったことでも明らかであろう(「かながわ労災職業病」10月号参照)。 事故原因については、昨年5月31日、旧環境庁、神奈川県、藤沢市による引地川水系ダイオキシン汚染事件対策連絡会議が、荏原・ダイオキシン汚染事故に対して記者会見し、汚染の原因が「流動床炉のスクラバー排水が雨水管に誤接続され、未処理のまま公共用水域に排出された。」ことによることが明らかにされている。しかし、この時確かにダイオキシンが流出した原因が「誤接続」にあったことは明らかにされたが、なぜ基準値の8100倍もの高濃度であったかの原因についてはいっさい言及もされていないのである。 この点について、今年9月6日、県・環境農政部はいのくらとの交渉において、「これまでの立ち入り検査や報告聴取、事情聴取に基づき事故原因が明らかになっているものと判断して」いるので、さらに「原因究明を行うことは考えていない」と回答している。これは、昨年5月31日の公式見解である事故原因すなわち誤接続でおそらく原因究明は終わっているとする考え方とも思われるが、この問題に対する県の立場はなおはっきりしない。 高濃度のダイオキシンが発生した原因について、同環境農政部は「焼却炉の出口の排ガスの濃度がダイオキシンが再合成されやすい概ね300度から350度となっていた」ことを挙げているが、これが原因の一つとは言えても主要な原因とは言えない。周辺の住民の証言によれば、焼却炉稼働中に煙や匂いがひどくて過去何度も苦情を言いに言ったとあり、当時の運転記録等を資料提供させて問題の流動床炉に欠陥がなかったかどうか、県は本格的な原因究明を行う必要がある。 この緊急署名をやっていく中での一つの成果は、荏原製作所・藤沢工場の問題の焼却炉の周辺に位置する大庭東町地区に住んでいる住民の方たちから大きな反響があったことである。 焼却炉が止まる前には「黒い煙はモクモク上がっているのがよく見えた」「イヤな匂いがしていた」「ベランダが真っ黒になったときもある」「夜も炉を運転していたようだ」など焼却炉近辺の複数の住民が証言している、問題の焼却炉の排ガスについて、荏原製作所は基準値をクリアーしていると言っているが、データが十分に公開されていない。 6〜7年前に宮田秀明摂南大学教授が荏原製作所・藤沢工場の構内の松葉のダイオキシン類濃度を分析測定したデータが残っているが、これによると23.1g-TEQ/g(コプラナーPCBを除くと17.94g-TEQ/g)であり、この時期で全国一濃度が高かったことは、これらの証言を裏付けていると言えよう。 記者会見でこれらの点についても言及したが、当日は7都県市首長会談の時間帯と重なったこともあって、マスコミを通して問題の焼却炉周辺の不安を訴えている地元の声が十分伝わらなかったのは残念である。しかし、朝日や神奈川をはじめ4紙で取り上げられたことは、荏原・ダイオキシン漏出事故に関する3点の要請が県民の声として認識されていたことを示し、目的は十分達成できたと思う。 短期間ではありながら、4万2千を越える署名を集めることができたことは、ひとえに署名にご協力していただいた皆さん方のお陰と改めてお礼を申し述べたい。 |
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