2001-12-6

藤沢市長 山本捷雄 殿

荏原ダイオキシン問題市民連絡会議
代表 井之川平等、川崎健、戸田摂、山本範子
連絡先〜同上事務局             
青柳節子方
TEL/FAX 0466-87-4922

荏原製作所焼却炉解体問題に関する要望

 荏原製作所藤沢工場におけるダイオキシン流出事故発生以来、1年半が経過しました。事故発生後、荏原製作所から、事故炉の解体の方針が示されましたが、一旦延期され、今日に至っております。
 当市民対策会議では、かねてより、再発防止のため、
  1. 大量にダイオキシンを発生させた事故原因の徹底究明と、
  2. 汚染防除、解体する場合の安全性、

 を求めて、荏原製作所に働きかけをして参りました。しかしながら、事故原因については、単に誤接続が強調されるばかりで、何故、大量のダイオキシンを発生させたのかの原因究明には、十分な説明を得ることができませんでした。また、周辺に流出したダイオキシン汚染除去についても、事故を起こした自らの責任において、積極的に除去しようという態度も見られませんでした。私たちは、今回の事故炉解体にあたって、作業者の安全はもとより、解体工事による周辺への二次汚染を発生させてはならないと思っております。

 ついては、荏原製作所炉解体にあたって、下記の事項について、市民の健康を守る責任がある市当局として行政指導を徹底していただくよう要望するものです。とりわけ、ダイオキシン流出事故を起こし、藤沢市民に対し、多大な被害を及ぼした荏原製作所の事故炉解体に際しては、通常の国の解体マニュアル、県の解体要項に盛り込まれている以上の内容で、解体問題の指導を強めていただく必要があると考えます。

<要望事項>

  1. 市長は、荏原製作所の焼却炉解体に当たり、市民の環境の保全上の支障を防止するため、市、荏原製作所、住民・市民団体との協議に基づき「解体工事汚染防止協定」を締結することを進めていただきたい。

  2. 市長は、荏原製作所に対し、解体工事を進める過程で、市当局立ち合いの下、焼却炉各機器(炉本体から煙突・スクラバーに至るまで)のダイオキシン汚染状況を調査し、事故原因究明のため大量のダイオキシン発生原因についての報告書を、市当局に提出させるよう指導していただきたい。

2001年(平成13年)12月25日

荏原ダイオキシン問題市民対策会議
代表 井之川平等、川崎健、戸田摂、山本範子様

藤沢市環境部環境保全課

荏原製作所焼却炉解体問題に関する要望について(回答)

ご要望の件につきまして、次のとおりご回答します。
 1点目の「解体工事汚染防止協定を締結すること。」につきましては、解体工事にあたり、労働基準監督署および神奈川県は、所管する法や要綱に基づき、計画段階から解体工事完了までの長期に渡り、ダイオキシンによる周辺環境への汚染防止、暴露防止、および廃棄物の適正処理について、詳細に指導していくこととなります。

 また、解体工事中でも、作業者及び周辺環境への影響を防止するため、工法の変更等の指導もございますので、周辺住民・市・荏原が工事内容について、解体工事着手以前に協定を交わすことは困難があるものと考えております。

 しかし、解体工事にあたって、周辺環境への安全対策の説明会の実施、周辺環境への影響が万が一発生した場合の対応について、荏原と周辺住民が約束を交わすことは問題ないと考えております。


 2点目の「市長は荏原製作所に対し、解体工事を進める過程で、ダイオキシン発生原因についての報告書を市に提出するよう指導すること。」につきましては、流動床炉は朝に炉を立ち上げ、夕刻に停止する、いわゆる間欠運転であったこと。さらに、平成10年度までは排気ガス中の廃熱を回収し、ボイラーの熱源として利用しており、その排ガス冷却過程でダイオキシンが再合成されやすい条件がそろったものであると判断しております。詳細な原因につきましては、炉解体時の事前および作業中の調査で解明されるものと考えております。

 なお、炉の解体に当たり、ダイオキシンの発生メカニズムのさらなる解明を、荏原製作所及び神奈川県にお願いしてまいります。この解体時に得られました情報につきましては、公開してまいりたいと考えておりますので、ご理解下さるようお願いいたします。

以上

事務担当:環境保全課
〒251-8601 藤沢市朝日町1番地の1
電話 04669-25-1111
FAX 0466-23-7174

市民対策会議からひとこと
 「解体汚染防止協定」を、「工事内容について、解体工事着手前には困難」との回答ですが、要望はほとんどが工事内容に当たるものではなく、作業員と周辺住民の安全のためのダイオキシン調査と情報公開に関するものであることから、納得できるものではありません。
 また、市は行政指導すると言っていますが、法的な権限は国と県にしかないので、協定を結んで初めて、法的な権限が出てくると説明しました。


2001-12-6

株式会社荏原製作所
代表取締役社長 依田 正稔 殿

荏原ダイオキシン問題市民連絡会議
代表 井之川平等、川崎健、戸田摂、山本範子
連絡先〜同上事務局             
青柳節子方
TEL/FAX 0466-87-4922

焼却炉解体問題についての要望

拝啓
貴社ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

当対策会議からの2度にわたる要請書にご回答いただき有り難うございました。再三員わたる、貴社社長との地域共生問題についての懇談の申し入れについては、実現できず残念です。改めて機会を見つけ社長との懇談を申し入れたいと考えますので、その時は、よろしくお願い致します。

さて、厚生労働省の焼却炉解体マニュアルも発表され、また、神奈川県の方からも解体に関する要望も発表され、貴社事故炉の解体も具体的日程にのぼろうとしております。

ご存じのように、焼却炉の解体に関しましては、大阪の能勢町で大きな事故を起こし全国的にも問題になりました。藤沢市に住む者として、どのような解体がなされるのか心配でたまりません。

貴社も、今回の回答で地元住民の理解を得て行うと述べていますが、昨年の事故は、周辺住民ばかりでなく、引地川流域、江ノ島海岸にまでダイオキシン汚染をもたらしたものであり、事故発生当時貴社が行ったように、関係住民、環境団体に対しても、事故後の経過と解体問題について説明会を行っていただくようお願いするものです。

安全解体問題に関し、当対策会議としては、貴社に対し二次災害を起こさない為の「焼却炉解体にあたっての要望書0」を作成しました。これは、広く情報公開を進める中で安全解体を行っていただくよう求めたものです。貴社の回答をいただきたいと思います。

以下に添付致しますので、当対策会議事務局と回答に関する話し合いの場の日程調整していただくよう申し入れます。

敬具


焼却炉解体にあたって

荏原製作所への要望事項

荏原ダイオキシン問題市民対策会議

  1. 荏原製作所は、厚生労働省発行の「焼却炉等解体作業マニュアル」及び神奈川県が定める「汚染防止対策要綱」に則り、安全解体作業をすすめ、解体によるダイオキシン二次汚染を引き起こさないようにすること。

  2. 荏原製作所は、藤沢市と地元住民・市民団体に対し、焼却炉の解体工事計画を事前に渡し、公開の説明会を行うこと。

  3. 荏原製作所は、炉内のダイオキシン汚染状況については、サンプリング対象物すべてについて調査し、場所と数値を事前に公開すること。

  4. 荏原製作所は、解体作業に従事する作業員の血液調査を事前、事後に行い、その結果を藤沢市に報告すること・

  5. 汚染洗浄水は高濃度のダイオキシンを含むと思われるので、解体炉の機側に特別の排水処理設備を設置し、ここで一次処理を施すこと。また、解体期間中の終末処理施設への流入量、排出量、ダイオキシン濃度を都度測定し、藤沢市へ報告するとともに市民にも公開すること。

  6. 解体中の大気中のばい塵量をデジタル測定し、常時、公示すること。

  7. 解体物の搬出に当たっては、搬出量、搬出先を藤沢市に報告するとともに市民に公開すること。また、汚染物除去業者名、解体業者名、解体物運搬業者名、終末処理場、特管理保管者名を公開すること。

  8. 荏原製作所は、解体作業中の住民の苦情、質問に関しては、常時、苦情窓口を設け都度説明すること。

  9. 荏原製作所は、解体前、解体中、解体後の周辺近隣のダイオキシン調査を行い、数値を公開すること。

  10. 万一、ダイオキシン排出事故が発生した場合は、荏原製作所は、直ちに解体工事を中止するとともに、被害が発生した場合は、適切な補償を行うこと。

  11. 上記内容について、荏原製作所は、藤沢市並びに関係地元住民団体・市民団体との間で「住民協定」を結ぶこと。