2002-3-21

株式会社荏原製作所代表取締役社長 依田正稔様

荏原ダイオキシン問題市民連絡会議
代表 井之川平等、川崎健、戸田摂、山本範子
連絡先〜同上事務局             
青柳節子方
TEL/FAX 0466-87-4922

ダイオキシン汚染に対する
責任を求める要望書

 引地川ダイオキシン類流出事件発覚以来2年の年月が経過しようとしております。排出源は特定されたものの、事態の根本解決はなされないまま今日に至っております。この間に、ダイオキシンに汚染された底泥は、引地川から湘南の海に流出し、江ノ島周辺海域へと汚染は拡大されました。汚染者負担の原則に照らして、以下の事項について、貴社が責任を果たすよう要望いたします。

  1. 改善計画の実施・完了状況、焼却残渣、灰、汚泥、汚水などの最終処分に関する安全管理などの改善状況を説明していただきたい。
     また、ガス化溶融炉再開、焼却炉解体も含め、責任をどう果たそうとしているのかを伺いたい。

  2. 工場周辺地域の汚染土壌を調査し、除去していただきたい。貴社の焼却施設から7年5ヶ月にわたり、高濃度のダイオキシンが環境中へ排出されました。事件発覚当時、工場敷地内に局部的に高濃度のダイオキシン汚染が見られたのは煤じんが飛散した結果と考えられ、それが工場周辺土壌を汚染している恐れがあります。

  3. 引地川と湘南の海を元に戻すために、汚染底泥の除去をしていただきたい。
     「河川の監督官庁である行政のご指導に従って対応させて頂きます。」とのご回答を2001年6月にいただきましたが、私達は底質の基準がどう決まろうと、江ノ島西や相模湾央が相模湾全体平均の約5倍、全国平均の約2倍汚染されている状況を見過ごすわけにはいきません(平成12年県,国調査)。 流出したダイオキシン類は川から海へと拡散されたと言われ、引地川河口や江ノ島のムラサキイガイは他と異なる焼却由来のダイオキシン類汚染が見られると、民間調査で指摘されています。
     貴社の持つ、世界に誇る技術を発揮して、この湘南の海を浄化していただきたい。

  4. 水生生物など生態系へのダイオキシン影響調査、またはその費用負担をしていただきたい。
     人体へは、食物から90%以上が取りこまれるというダイオキシン類は、食物連鎖で5000〜10000倍の高濃度に濃縮されると言います。
    2001年6月回答でこの調査について「企業として社会的責任を果たす手段として、荏原環境基金を設立し、具体的な運用について検討しています。」とのご回答でした。
    早急な対応をしていただきたい。
     
  5. 人体への影響調査について、周辺住民及び荏原従業員の血液中ダイオキシン類濃度調査を実施していただきたい。

以上


2002年3月22日

荏原ダイオキシン事件2周年にあたって
荏原製作所の責任を追及する声明

荏原ダイキシン問題市民対策会議

 7年5ヶ月にわたり、環境基準の8100倍ものダイオキシン類を引地川に流出し続けた荏原ダイオキシン事件が発覚して丸2年が経過しました。流出したダイオキシンは除去されず放置され、汚染は川から海へ拡散したと思われます。

 荏原製作所からダイオキシン対策工事の実施計画書及び完了報告書が最終的に2001年12月に提出され、この3月まとめて情報開示されました。内容は誤接続配管改修工事はじめ、雨水汚水分離、総研、化学分析棟、終末処理場など、工場敷地内の排水処理設備改善であり、流出を予防するための改善工事です。膨大な量の上、AOP装置(ダイオキシン分解装置)の稼動など不明な点が多いので、市民への分りやすい説明会を要求するものです。

 問題となるのは、すでに周辺環境に放出されたダイオキシンについて、何の対策も取られないまま、ダイオキシン対策工事を完了して、事件を終了させようとするのかと言うことです。引地川の魚は汚染されたまま、泣き寝入りでしょうか。

 黒潮が流れ込むきれいな相模湾が、江ノ島西や相模湾央などで、湾平均の約5倍、全国平均の約2倍も高濃度にダイオキシン汚染されている現状(平成12年度県、国調査)を放置しておくわけにはいきません。今後、5000倍から10000倍といわれる生物濃縮により、魚など水生生物等に計り知れない影響を及ぼす恐れがあります。

 底質の基準を国で策定中ですが、基準がどうあれ、汚染した企業が汚染除去の責任を担うのは当然と考えます。引地川河口や江ノ島のムラサキイガイに他とは異なる焼却系のダイオキシン類の影響が民間の調査で指摘されています。

 当市民対策会議は荏原製作所に対し、

  1. 改善計画の実施・完了状況、焼却残渣、灰、汚泥、汚水などの最終処分に関する安全管理などの改善状況について、市民に向けて説明すること

  2. 工場周辺地域の汚染土壌を調査し、除去すること

  3. 引地川、湘南の海を元に戻すために、汚染底泥を除去すること

  4. 水生生物など生態系へのダイオキシン影響調査、またはその費用負担をすること

  5. 周辺住民及び荏原従業員ダイオキシン血中濃度調査等、人体への影響調査をすること

  6. 事故炉解体、ガス化溶融炉再開に当たっては、市民参加の安全協定を結ぶ事
     
     以上を強く要望するものです。                    

以上