2002年3月22日
荏原ダイオキシン事件2周年にあたって
荏原製作所の責任を追及する声明
7年5ヶ月にわたり、環境基準の8100倍ものダイオキシン類を引地川に流出し続けた荏原ダイオキシン事件が発覚して丸2年が経過しました。流出したダイオキシンは除去されず放置され、汚染は川から海へ拡散したと思われます。
荏原製作所からダイオキシン対策工事の実施計画書及び完了報告書が最終的に2001年12月に提出され、この3月まとめて情報開示されました。内容は誤接続配管改修工事はじめ、雨水汚水分離、総研、化学分析棟、終末処理場など、工場敷地内の排水処理設備改善であり、流出を予防するための改善工事です。膨大な量の上、AOP装置(ダイオキシン分解装置)の稼動など不明な点が多いので、市民への分りやすい説明会を要求するものです。
問題となるのは、すでに周辺環境に放出されたダイオキシンについて、何の対策も取られないまま、ダイオキシン対策工事を完了して、事件を終了させようとするのかと言うことです。引地川の魚は汚染されたまま、泣き寝入りでしょうか。
黒潮が流れ込むきれいな相模湾が、江ノ島西や相模湾央などで、湾平均の約5倍、全国平均の約2倍も高濃度にダイオキシン汚染されている現状(平成12年度県、国調査)を放置しておくわけにはいきません。今後、5000倍から10000倍といわれる生物濃縮により、魚など水生生物等に計り知れない影響を及ぼす恐れがあります。
底質の基準を国で策定中ですが、基準がどうあれ、汚染した企業が汚染除去の責任を担うのは当然と考えます。引地川河口や江ノ島のムラサキイガイに他とは異なる焼却系のダイオキシン類の影響が民間の調査で指摘されています。
当市民対策会議は荏原製作所に対し、
- 改善計画の実施・完了状況、焼却残渣、灰、汚泥、汚水などの最終処分に関する安全管理などの改善状況について、市民に向けて説明すること
- 工場周辺地域の汚染土壌を調査し、除去すること
- 引地川、湘南の海を元に戻すために、汚染底泥を除去すること
- 水生生物など生態系へのダイオキシン影響調査、またはその費用負担をすること
- 周辺住民及び荏原従業員ダイオキシン血中濃度調査等、人体への影響調査をすること
- 事故炉解体、ガス化溶融炉再開に当たっては、市民参加の安全協定を結ぶ事
以上を強く要望するものです。