11月10日、県環境農政部化学物質・フロン対策担当課長の武繁春氏を招いて、相模湾の水の状況について、特にダイオキシン類汚染についての講座が開かれました。
図入りの分りやすい資料の他に、大根やニンジンの角切りを使ってダイオキシンやPCBの構造を立体的に説明したり、最新のデータをOHPを用いて、表やグラフで紹介したりと、内容豊かな講演でした。以下一部を紹介します。
相模湾は1500mを越える深い海谷の相模湾トラフが迫っている上に、巨大な暖流の黒潮が沖合いに流れ込んで、おおよそ250mの厚みで湾内水の上層をおおっています。それゆえ、全国有数の外洋性の湾で、魚も1300種以上確認されています。
黒潮は伊豆や湘南地方を温暖にし、沿岸の汚れを運び去って浄化しています。しかし徐々に汚染が進行しています。
県では平成元年(1989年)からダイオキシン類について、大気、水質、土壌、水生生物等の環境調査を実施していて、調査結果は県のホームページで見ることが出来ます。
平成12年、引地川汚染事件後、引地川とその周辺の地下水や農作物を含めたダイオキシン類調査が行なわれ、その結果引地川のコイなど魚類は比較的高濃度でしたが、水質,底質は10月までに、低くなりました。
相模湾は東京湾と比べると低いですが、平成12年の底質は、湾央20pg/g、江ノ島西17pg/gと比較的高い値です。異性体分布で調べると、この底質は農薬系のダイオキシンとコプラナーPCBの量が多いです。魚を異性体分布で調べると、50%から80%がコプラナーPCBです。今年10月には引地川河口部と同地先(境川河口)でムラサキイガイを追加調査しています。
県民が食品から摂取するダイオキシンの量を昨年から調査した結果、2.21pg・TEQ/kg/日で、魚から90%摂取し,通常の生活では問題ないレベルです。
2002年4月から354化学物質に対し、排出量を調べ公表するPRTR制度がスタートし、化学物質の排出量削減が期待されています。
質問で「引地川のハゼは現在食べている人がいるがどうなのか」と疑問が出ました。
(文責 青柳節子)
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