防災という名の
石原慎太郎流軍事演習
「ビッグレスキュー東京2000」の深謀
    :久慈 力
    あけび書房

    本体価格:1700円
    頁  数:208頁
    刊行年月:2001.03.20

内 容 構 成

はじめに●ビッグレスキューへの執念
第一章●「三軍を使った合同大演習」
       
-石原慎太郎とビッグレスキュー

1.ビッグレスキューの本当のねらい

  • 自衛隊訓練にちなんだ命名
  • 自衛隊が主役の防災訓練
  • ビッグレスキューの危うい目的
  • 自衛隊主導の陸海空三軍統合演習
  • ビッグレスキューへ至る経緯
  • 志方元陸将を参与に登用して具体化
  • ビッグレスキューへの深謀
  • 自衛隊を国民に認知させる
  • 不透明なビッグレスキューの予算
  • ビッグレスキューへの過大な自己評価
  • 反対の動きを過小評価する
  • 盛り上がった反対運動

2.ビッグレスキューの恐るべき実態

  • 突出した自衛隊参加の実態
  • 自衛隊中心の筋立て
  • どこの部隊がどこの会場に参加したのか
  • 陸海空の三軍が全国から集結した
  • 大型輸送機が飛来する=羽田会場
  • 「大本営」防衛庁中央指揮所と連携しつつ=都庁会場
  • 都営地下鉄で都心に進出する=大江戸線
  • 装甲車の上で総司令官気取り=木場会場
  • 装甲車と迷彩服が動き回る=銀座会場
  • 関東大震災の爪痕=白髭西会場
  • 「戦場に架ける橋」をまかり通る=篠崎会場
  • 海自の主な軍艦が勢揃い=晴海会場
  • 晴海会場で“舌好調”の講評

第二章●「三宅島災害は東京の僥倖」
       
-
石原慎太郎と防災対策


3.東京都と防災対策

  • 東京直下型の恐怖
  • 大地震による壊滅の危惧
  • 東京湾臨海副都心の危険性
  • 青島時代の平凡な防災政策
  • 石原時代の危険な防災政策
  • 三宅島災害の真っ最中に長期休暇をとる
  • 三宅島さいがいで露呈した欠陥都政
  • 震災復興はゼネコンのため
  • 「帝都復興計画」とはなんであったか

4.自衛隊と防災対策

  • 阪神大震災では無力だっ自衛隊
  • 自衛隊の災害派遣に関する法令
  • 防災出動制度面での役割強化
  • 強まる自衛隊の権限
  • 防災訓練には熱心ではない
  • 災害派遣で実績づくり
  • 期待できない自衛隊のレスキュー活動
  • 災害派遣の主体は消防が担うべき

第三章●「訓練には治安維持にも入っている」
       
-石原慎太郎と治安出動
5.東京都と治安出動

  • 「治安維持の要素も入っている」
  • 正当な大衆運動も弾圧される
  • 台湾大地震視察でも軍隊を重視する
  • 警察に頼りすぎる在日外国人情報
  • 警察による治安行動にも注意が必要
  • 在日外国人に対する排外主義
  • 国際人権条約への違反

6.自衛隊と治安出動

  • 関東大震災と戒厳令
  • 関東大震災から学んだ恐るべき教訓
  • 戦後の自衛隊の治安出動の動き
  • 安保闘争へ向けて治安出動の準備
  • 対ゲリラ作戦が前面に
  • 強化される自衛隊の治安維持機能
  • 自衛隊内部からの治安出動反対の動き
  • 治安訓練からクーデターへ
  • 自衛隊によるクーデターはありうる

第四章●「戦争に全面協力する」
       
-石原慎太郎と戦争協力
7.東京都と戦争協力体制

  • いまだに冷戦感覚が抜けない
  • 機関砲がはずされていた装甲車
  • 空母として使える大型輸送艦
  • ミサイルを発射できるヘリコプター
  • 「戦争に全面協力する」
  • 在日米軍と基地問題への対応

8.自衛隊と戦争協力体制

  • 自衛隊は世界で有数の「軍隊」
  • 作戦統制権がない統合幕僚会議
  • 強化される自衛隊組織
  • 相次ぐ自衛隊の不祥事
  • 軍事企業との癒着による腐敗
  • 憲法と自衛隊は相いれない
  • 日米ガイドライン関連法は戦時立法
  • より大規模になる日米共同訓練
  • あらゆるものが接収された戦前の国家総動員法
  • 戦後の有事立法の動き
  • 戦争、大地震の際の総動員体制へ