2000年9月3日に、
自衛隊「三軍」を動員する
震災対策総合大演習をやる


【『VOICE』誌上のインタビュー、聞き手は、井尻千男(いじり・かずお)拓殖大学日本文化研究所長】
石原 やっぱり陸海空の「三軍」を使った災害時の合同大救済演習をやってもらいたい、東京を舞台に。総司令官は小渕総理だから、彼が先頭を切って。私は203高地で苦戦している乃木将軍みたいなもんだね(笑)。なんていったって首都・東京ですから、首相が総司令官になった陸海空の大演習が行われるということは、政治的なパフォーマンスといったら怒られるかもしれないけれど、大事なことだし、すべての意味でマイナスのものは何もないから。
じつはこれは私のアイディアではないんです。中曽根(康弘・元首相)さんが防衛庁長官をやっているときに計画を立てたけど、美濃部(亮吉・都)知事がノー・サンキューといってやらなかった。君がなったらやれよっていうから、そのアイディアいただきだと。
 (その大演習は)絶対日本のためになるし、東京のためになる。そしてそれは同時に、北朝鮮とか中国に対するある意味での威圧にもなる。やるときは日本はすごいことをやるなっていう。だからせめて実戦に近い演習をしたい。相手は災害でも、ここでやるのは市街戦ですよ。

(1999年8月号『VOICE』、PHP研究所発行)



【特洲会理事長・徳田虎雄との対談での発言】

徳田 来年(2000年)九月に陸、海・空の三自衛隊と東京都との合同防災訓練を実施されるとか。あれはいい試みですね。その際、医療スタッフも加えた方がいい。
石原
 もちろん、そうするつもりです。/今度の防災訓練では医療も含めていろいろ考えています。東京にどの程度の規模の震災が来るかわからないけれども、歩道橋やなんかが落っこったら、戦車でなければ越えられない。医者ももちろん行けない。自衛隊には降下訓練している医者がいるから、そういうものをどうやって導入するのか、また、そのための医療拠点をどうやって作るのか。準備だけでもカネがかかりますが、最悪のことを想定して、ある程度のことはしていかなければと思っています。
(1999年12月号『新潮45』、特別対談「医者は死ななきゃ治らない」)



【月刊『正論』の編集長・大島信三のインタビューに答えて】

石原 東京は清潔ですよ。
――清潔と安全、街にとってこれが一番大切です。
石原 日本に来る欧米人は清潔と安全に感心するけれど、このところ不法入国の外国人が増えて安全が脅かされています。東京で起こる犯罪の質も形も以前と大きく変わってきています。
中曽根(康弘)さんのサジェッション(示唆)で、ことし九月三日に地震対策総合大演習を実施します。小渕(恵三)総理も賛成してくれ、自衛隊の三軍を動員して行います。
そのとき僕がいったのは、関東大震災の際、朝鮮の人たちがデマゴーグで殺されたりして気の毒だったけれど、今度逆のことが起こる恐れがあると。
ロサンゼルスであったように、不法入国の外国人による大略奪が新宿とか池袋で起きるかもしれない。それに対処するデモンストレーションとして戦車とか装甲車で街を封鎖する訓練もしてほしいといったんです。
――戦車なんていったら、マスコミがうるさいですよ。
(2000年3月号『正論』、「永田町紳士淑女を人物鑑定すれば」)