露骨な反中国感情
―中国は分裂させなきゃいけない


【1999年11月24日、石原知事は、4月の知事就任後初めて、警視庁を視察に訪れ、野田健警視総監から中国人の不法滞在など外国人犯罪が増えている、などと治安情勢の説明を受けた。視察後、記者団に語った言葉】
 中国人の不法滞在者が起こす犯罪があまりに多い。中国の政府がどう認識しているか知らないが、水爆を作っている国を援助するくらいなら、その分を東京の治安、中国人犯罪対策に回した方がよほどましだ。



【福田和也との対談】

石原 もしアメリカに従って日本が台湾を無為に放棄したら、それは日本の、中国の属国化へと傾斜する大きな歴史的失策になるよね。
福田 それはおっしゃるとおりで、沖縄が持ちこたえられませんからね。
石原 そう。となると、私がせっかく灯台を建てた尖閣、魚釣島も簡単に海に沈み、スプラトリーや西沙諸島も完全に併合されて、中国の拡張主義政策が半ば以上成就してしまう。/とにかく彼らの拡張を阻止するために何ができるか。
ここでもやっぱり戦略なんだよ。日本の持っている力とは何か――。それはだぶついている金融資産だよ。だからいつも言ってることだけど、日本の金を使って沿海州などの中国の周辺に自治区みたいな地域をどんどん作るという戦略をすぐ行動にうつすべきなんだよ。/うまく波及すれば、日本はODAを北京ではなく、もっと効果的な所に入れられるし、中国の国内分裂の動きを加速させることができる。/分裂させなきゃいけないんだよ。少しでもその作用に日本は手を貸してやるべきだし、分裂前後のイニシアチブもとらなければならない。

(2000年3月号『諸君』、福田和也との対談「戦略なき国で――座して待つか、大暴落」)



【月刊『正論』の編集長・大島信三のインタビューに答えて】

――(日本での)外国人の犯罪は、中国系とイラン系が目立ちますね。
石原 昨年(1999年)十一月二十四日、警視庁へ視察に行きました。科学捜査研究所で中国人の黒社会(ヤクザの世界)の残酷さを知りましたよ。
彼らは見せしめに裏切り者の顔の皮を剥ぐんです。研究所の技術で元の顔に修復したのを見たけれど、そういう残酷な行為は、いままで日本ではなかった。とにかく日本人にない発想の犯罪が出てきました。
(2000年3月号『正論』、「永田町紳士淑女を人物鑑定すれば」)



【2000年2月29日、都議会本会議の代表質問への答弁のうち、山崎泰氏(無所属クラブ)の質問に答えて】

知事となった今、二十年来続いてきた北京との友好をどうするかという質問だが、私は北京にあまり友好を感じませんな。あの共産政権は最近は沖縄を『元中国の領土』とバカなことを言い出している。尖閣(諸島)はもとよりですよ。
(2000年3月1日付『東京新聞』、記事中の解説=都と北京との友好都市関係は、1979(昭和五十四)年に結ばれた。都の友好都市としての歴史は、六〇年に結ばれたニューヨークに次いで長い。)