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討論
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- 村下
私も去年の年末あたり、この(外交官殺害)事件が起きたときからの報道のされかた、まず最初に外交官の方がどこか途中で物を買いに立ち寄ったところを襲撃されたとか、情報が二転三転していたことと、その後一般紙および地上波での報道のされ方が一方的な記者クラブからの報道だけに流されて、たまたま週刊誌の『アエラ』およびCS放送、具体的には朝日ニュースターのパックインジャーナルとかで取り上げられた記事で、田岡俊次さんとかの、あの報道はそのまま鵜呑みにしていいのかというのを聞いたり、やはりあれは問題だということで、民主党の須藤信彦さんが国会でいま真相解明のために調査していただいているそうなんですけれども、これが一般の地上波および民間の新聞なんかには全然報道されていないといったことを、自分はちょっと疑問に思いまして、いま一般に流されているのが、本当に一方的なことだけが流されて、それがあたかも本当のように世の中が煽動されている世の中を見て疑問を感じていたので、みなさまがどう考えているのかということを、こちらから問題提起していきたいと思っています。
- 木村
私は日本テレビにおりましていま67歳、インターネットと本を作ったりビデオを作っておりますけれども、最近日本テレビでプロデューサーは42歳で年収4000万円で視聴率 をごまかしてクビになってね、たいへん恥ずかしいんだけれども、たいへんわかりやすくなったですね。私は日本テレビでクビを切られて、16年半闘って、裁判は負けましたけれども会社は6000万出して解決してね、だから日本テレビに行ってもいちばんえばっております。
しかし皆さん知らないのは、マスコミ仁義という言葉がありまして、マスコミの争議はほとんど報道されない。急に報道しだしたのは国鉄民営化、それから労働組合の問題をバカバカ悪口をいう。マスメディアというものは権力そのものだということを、まず理解していただきたい。中にいる人たちが勘違いしておりまして、ジャーナリストは立派な仕事だというけど、ジャーナリズムはその日主義と、速報するだけで深くない。それでみんなが騙されるんですね。単純に言うと、私はそういう問題をやっていて闘って、委員長以下6人処分、私は解雇をくらったわけですけどね、どんどんひどくなっている。簡単に言うと、新聞社は放送局を系列、支配化しているんですね。
(外交官殺害事件で)マスメディアはほとんど報道操作されている。何が起きているか簡単に言うと、15億ドルの無償供与を約束したわけですね。奥さんたちはその使い道の責任者だった。ここに9.11事件の原因があると思う。私は事件から何冊も自分で本を出していますが書店はつぶれてそういうのはほとんど出ないですねマスメディアの実態はテレビはアメリカと系列化、新聞も出版社も言わない。ほとんど嘘ばっかり。学者や政治家もちゃんと調べないですね。私は調査部にいましたから、徹底調査する。そしていちばん大事なことを書いているんだけど、なかなか広がらない。
1980 有事法制の元にあるのは安保条約、私は米日軍事同盟と言いますね。アメリカの年の上院小委員会の議事録に、ちゃんと今の計画が書かれているんですね。軍事予算をとって、いまの中央軍をつくった。作戦部長が証言をしているのは、18カ月前に日本と軍と軍の直接の関係を確立したと報告しているんですね。これからの彼らの役割、つまり日本の軍人と政治家の役割は、いかにそれを有権者に伝えるかであると。
(外交官殺害事件の検死)それが中心的な問題ですね。私はただちにインターネットで画像も取り寄せました。それを外務省は発表させない『週刊現代』がちょっとやったら、。回収しろと命じてきた、しかし『週刊現代』に聞くと、回収していないですね。皆さんはこれを見ていないですね。検死の死体、井上さんは死後硬直で体が歪んでいる。奥さんはそれがない。もうひとつ離れた場面でしょう、それをつなげているけれども、運転手の方は血のかたまりが淀んでいる。つまり同時に殺されたことはあり得ない。その死体が帰ってきて、死体を検証をやっているのに、結果を発表していない。それがあやしい。結果を発表すると大問題になる。
- 池田五律
メディアでも市民運動団体の中でも、すぐ犠牲者という言葉が、簡単にあの外交官2人に出るのですけれども、ああいう状態があるとみんな遠慮して犠牲者のように言うのですけど、いったい米占領当局の中でどういう仕事をしていたのか。もっと細かい情報が大事かもしれないですけど、占領行政に携わっていた人間ですよね。
その前、奥は日本の国連常任理事国入りを推進する仕事をずっとやってきたわけです。
では犠牲者なのか。ここらへんが難しいところだと思います。加害者だ、悪いことをやっていたのだから当然だというように私たちが書いたら、なかなか運動としては広がりにくいと思うんですけど。本質的には占領行政に携わっていた人間だということを忘れてはならない。だからこそ国家のために尽くした人ということでああいう慰霊行事がやられるわけで、あれこそがこれからの靖国のひとつだという視点でも見る必要があると思います。
- 教育労働者
先ほど、不安をあおって全体を巻き込んでいくということが言われましたが、いま学校で不審者が入って殺されたのがありましたよね。あれ以降、校門を全部閉ざすこととか、最近では子供が連れて行かれそうになったときにどうするかというのを、区の警察、それから警視庁の人たち8人ぐらいが来て、子供たちに、こういうときにはこうした方がいいんだよということを教えるような教室が始まっているんですね。それから、先生のなかで犯人役をつくって、犯人が学校内に入り込んできたらどうするかというので、先生たちがみんなで網持って追いかけたりとか、こういう時には子供たちをこっちの方へ誘導してどうのこうのとか、そういうのを警察の人に来てもらって、自分たちの危機管理がどうなのかということを検証してもらうような研修も始まっています。
そういう中で、子供たちも入れてそういうのをやるんだという時に、まさか子供の前でそんなことをやったらトラウマになると反対をしてきたんですが、とうとうそういう時にも、子供らが全員学校にいる時に不審者が教室に入り込んだことを設定してどうするかを訓練しなくちゃいけないというので、現実化され、訓練される運びになってしまっているのが現状なんです。
校門にも防犯カメラと称して全校に配置されると決まったということです。もうすでに他の県では設置されていて、あなた時間が終わっていないのに出ていったでしょう、というふうに教頭に使われるとか、そんな話も出ているんですけども。そうやって不安をあうりながら警察と結んで、親からの安心感のためにやるんだというふうにしつつあるのが現状なんですが、それと加えて、品川は「プラン21」ということでいろんなことをやっています。教育改革と称して。
この間は学力テストの公開をしました。それぞれの学校で子供たちの平均点を出して、そのテストの結果でどのように学校が対応するのかということを、インターネットで流している。そうやって何が起きているかというと、発表するのはそれぞれの学校の平均点ですけど、教員の方にはクラスごとの平均点、しかもかなり細かな平均点が出されて公表されるわけです。1年生から6年生まで全部、一覧表になっているんですが。すると、あの先生の教え方、この先生の教え方というふうになってくるんですね。それが公表された時には、管理職の方も、これは子供や親に対してではなくて、教員の教え方がどうだったのか、自分自身の教育力がどうなのかとして使えということで出されて来るので、みんな首が絞まって来るわけですよね。
一方で子供は点数、点数。習熟度別の学習も当たり前になっていますから、できる子はどんどん伸ばす、できない子はできるまで同じことを繰り返してできるようにならなきゃいけないし、なんでも頑張らなきゃいけない。それから「心のノート」なんかでも、弱音を吐いちゃいけないような子供たちに育てられています。
そういう教育がおかしいんじゃないかと職員会議で発言すると、最近は校長が異動の権限まで持っていますので、呼ばれたときに、あなたはこの学校にはいらないとか「プラン」を進めた私にとってあなたは邪魔だというような言葉で異動を勧告されたりする21人がいて、ものが言えない現場になってきています。そういう中なので、子供たちも教員も、教育が死んじゃっているんじゃないかとまで思うような状態です。教育者でありたければ校長をやめろと、都の教育委員会が集めた校長会議で米長という教育委員が発破をかけた。経営者なのだから、嫌な奴がいたらクビを切れというような発言をしたそうです。
そういう中で教育基本法の改悪も言われていますし、世の中のことも進んでいくんですけど、先生たちは忙しくて、しかもそれぞれが点数で測られていますから、なかなか協力する関係もできなくなっているのが現状なんです。こういう中でも少しでも職場の中から有事法制とか世の中で起こっている問題について、教員同士で話をしながら、子供たちを守るために何とかしていかなくちゃいけないねと話をしていきたいなと思いましたし、教基法が改悪されると国を守る、国を愛することを当たり前のようにやろうとしているんですが、ことに反対できない。それをまっしぐらに教えるように私たちがなってしまうのでそういうことの闘いにもつなげていきたいなと思って発言しました。
- 河上暁弘
どんどん学校が閉ざされて閉鎖的な空間になって、普通の市民、親も含めて隔離されていくというのは、逆行していると思うんですね。子供の安全という問題もあると思うんですけど、僕は校門を大いに開いて、親が毎日学校に来れる、地域住民も学校づくりを一緒にやっていくと、最初のうちは先生方に迷惑だと思うんですけどね。なんであなたのところは日の丸・君が代をやらないんだとか、変な親も出て来ますけれども。今までは授業参観も特別な機会だけにやって、時々やってくるから無責任なことが言えたわけですけど、毎日のようにやってきて学校づくりを住民、親、生徒、教師、みんなでやっていくという空間になった場合には、発言した人は発言者なりの責任が生まれる。ではあなたはどういう教育をめざすんだということを含めて、みんなで責任を持ち合う、そういう学校づくりを行わなければいけない。
しかし、その場合でもやはり主となるのは学生・生徒であって、専門職である教師の役割はとても大きい。ところがその自由をどんどん圧殺していくと。教師の自由が圧殺されたところで子供の自由はないわけです。教育というのは学びの喜び、感動というもの、常に共感しながら学んでいく、そういう空間がなくてはならない。子供のうちからそういう自由な空間・空気をなくして競争主義にあおりたてればあおりたてるほど、子供の心は病んでいくそうした逆行した改革が行われていることにたいへん危惧を持っております。新自由主義改革、競争主義と言われたり、逆にゆとり教育も言われますけれども、あれはエリート教育ですから。みんなに手をかけてやっていく金も時間もない、だからゆとり教育で、一部のエリートだけ育てればいいと。落ちこぼれた人は実直な精神を身につけて愛国心を持ってもらって、国に逆らわないようにしてもらえばいいんだというふうになっている。ゆとり教育というと学力低下ではないかと心配されますが、逆なんです。教育というものの本質はそうじゃないんだということを、学校づくりを含めてつくっていくためにも、市民が無関心じゃいけない。学校と市民が切り離されると、校長も教育委員会も好き勝手なことができてしまう。校長も教育委員会も市民が監視するというか助言するというか、こういうことが当たり前にできないと、教師だけに頑張れと言われても、これはクビが涼しくなってくると先生方もたいへんですから、周りの皆さんが支えていく連帯感が必要だと思います。
僕は多摩学会というのに参加してまして、総合的研究についてシンポジウムをやった時に、NPOの学校参加で問題を取り上げて、やっぱりまだ今模索中なんですね。先生方の教室は聖域であって。まあ簡単に入られても困る面もあるけれども、やはり今までどうしても敷居が高かったと。これからの時代は、先生方の人数も、本当は倍ぐらい必要なのだけれども、簡単には増やせないとなってきた時に、どういうふうに住民が参加して、たとえば授業についていけない子供をずっとフォローするとか。いきなり入って来て教えるというわけにもいかないから、事前に先生方や住民たちが前もって話をして、教育計画をいっしょに作ってやっていくという方向です。それで本当はやはり親も変なことを言うわけですよ、思いつきで。やってみたらやっぱり失敗するわけですね。愛国心がどうだとか言う変な親もやっぱり入ってきます。愛国心教育をどういうふうにやるのか、具体的に計画を出してくれと言うと出せないわけですね最初は無責任なのが入って来るわけだけどそういう中から、三鷹なんかでもそういう試みをやっていますし。でも、やっぱりまだまだ模索中です。
成功例を挙げることは難しいんだけれど、こういう時代になってくると、いちばん大事なのは子供たちの権利、子供たちの視点でどう考えるかで、良い教育をどう作り上げるかがまず第一にあって、その上で専門職としての先生方であるとか、住民、親がどう参加するか。既存のPTAではダメだとは思います。
- 池田五律
ちょっと暗い話をしますけど。皆さんにぜひ、さっき言った朝霞駐屯地の広報館というものに行ってほしいんですよ。これは陸上自衛隊のもので、航空自衛隊のは浜松とかあるんですけど。コンピューターのシミュレーション・ゲームが置いてあって、子供たちが毎日、ゲームをしに来ています。総合学習とか修学旅行のコースにもなっています。愛国心教育といえば、はい分かりました、広報館に行きましょう、というプログラムも現実問題として出てきていますし、そういうものとして広報館を作っています。そこに行ってもらうと、中学を卒業して自衛隊に入ればこういう資格が取れるとかいう展示がいっぱいあって、女性もターゲットです。女性自衛官の活躍のビデオとか、ミニシアターとか、そういうのでさかんにイベントをやって子供たちに浸透させる。それが教育のコースになっている動きがあります。
それからもう一つ、品川の方の発言で訓練のことがありましたけど、そういうセキュリティー産業が防災訓練だとか危機管理訓練を行政とか学校に持ち込んで売って、そこの職員が音頭取りをやります。だいたいそういうセキュリティー会社は自衛官OB、警察官OBが職員に多くて、天下り先にもなってます「危機管理のエキスパートをあなたの企業に」という形で、即応予備自衛官を企業に入れるということと、全部セットで各種の訓練が行われているということです。そういうことも知っておいてください。
- 渡辺
私は石川島播磨の田無工場で働いています。航空宇宙事業本部です。今日問題になっている有事法制が発動されなくても、いまテロ特措法ですとかイラク特措法ですとかで自衛隊が出て行く。出て行きますと、修理が必要になります。そのために現地へ行けと、労働者が業務命令で出張させられているんです。テロ特措法で出て行っている自衛隊はもう2年以上になるんですけれども、この間、石川島だけではありませんけれども、10回、32人の労働者が、防衛庁が明らかにしただけでも現地に行っているんです。
たとえば去年の一月、イージス艦「きりしま」が出て行ったばかりで、発電機が故障したので来いということで、7人行ったんですが、それは後から分かったんです。行かされる人は、自衛隊法がテロ特措法と同時に改悪されたために、民間人も防衛機密保護義務を負わされて、懲役5年以下の罰則がついている。それが最大限に利用されていまして、これも軍事秘密、これも防衛秘密ということで、要するに自分が行くということも言えないんです。だから不安も表明できない。テロに遭うかも分からないけれども、職場の同僚にも言えないひっそりと人知れず行く家族にはもちろん言うんですけれども子供には学校の先生に言っちゃダメだよとか、ご近所に言っちゃダメだとか、そういうことなんですね。帰って来ても、どういう経路で行ったか、何をしたかをいっさい言えない。ということで職場の中にものを言っちゃいけないところが黒いシミのように広がってきているこれは石川島に限らず、艦艇の修理部門を持っているところはどこでも同じです。
戦争をする国に日本がどんどん進んで行っている時に、いまそういう形で、戦争を支える職場作りがずっと進んできているように思います。今回のイラク特措法でも、130C がもう出て行った。実際に130C のエンジンは石川島でオーバーホールしているものですから、しかもジェットエンジンは砂漠地帯では砂塵を吸い込んでトラブルを起こしやすいので、なにしろ来いと言われたようです。さすがに会社としても、常駐は困る、何かあった。、ら行きますということで何とかしているようです何かあれば行かなければならないので名簿も作って登録もするという準備がされている。前回のテロ特措法の時も名簿を登録させられたりしました。私は職場の人権問題などで裁判もやってきましたので、ある意味で腹を据えていますのでこうやって発言してるんですけども、そういうことを言うこと自体が大変なことになってきております。
21日に防衛庁に行ってきたんですね。民間人を派遣するのを止めろと言っても仕方がないんで、こういうことを聞いたんです。いま労働基準法や労働安全衛生法では、従業員が業務命令で仕事をする場合には安全配慮義務があるはずだ、防衛庁はそういうことをどう考えているのかと。聞きましたら、これは自衛隊法13条の4に、自衛隊で足らざるものは民間と契約してやることができると書いてある、それで契約を結んだだけだと。派遣契約でなく修理契約で、その場所がたまたま外国だっただけだと。受けた会社が安全義務を自分で考えなきゃいかん、知りません、防衛庁は、ということでした。
実はこういう仕事をやっている人たちは、国を守るという点ではそれなりの使命感を持っている人が多いんです。そういう人が怒っちゃうんですね。国のため、自衛隊のために危険も顧みずに行こうと思っているのに、そういうことを言うのかと。いちおう建前は安全なところへ行くんだということになっている、防衛庁がそう言うから、会社としても安全だと思うから安全配慮義務は果たしているという、こういうバカな話なんですね。
ですから海外出張に行っても、危険手当はいっさいないんです。戦争保険に入る場合があるんですけれども、今回は安全なところへ行く建前ですから、戦争保険にも入らない。
自衛隊員の皆さんは補償が何億円とかになっているけれども。厚生労働省にも行ってみましたら、それは自衛隊が守るでしょう、と言うんですね。厚生労働省も防衛庁も責任をなすりつけあっている状態です。
さっき村中さんや竹中さんのお話に、20労組の戦地派遣反対というのがあったわけですが、私たちの職場の労働組合は戦争賛成の組合なんです「きりしま」に派遣されたことが分かったとき、私は組合の集会で言ったんです。同じ働く仲間が派遣されて死ぬかもしれないという危険があるのに、調査もしないのかと。組合の委員長は、現地に修理に行くのは国防上必要なことである、当社は国防の重要な一環を担っている、と答えました。
労働運動が平和を守る立場でやっているところが少なくなってきたのは、たいへん危険なことだと思います。職場の中でものが言えなくなってきているんですね。要するに思想差別なんです。戦争反対とか、大幅賃上げだとか、人権を守れだとか、そういうことを言う人間は徹底的にマークされている。石川島で最近明らかになったんですが、ZC計画管理名簿というものがあるんです。ゼロ・コミュニストの略なんですよ。コミュニストといっても、共産党員の人だけじゃないんです。賃上げが足らないとか組合に文句を言いに言ったらもうそれが会社につながって、リストのAランクに載っている。奥さんが地域でコーラスグループをやっていると、地域で活動の恐れと載るんですね。全事業所では一四二人がAランクで載っている。
こういうことをやるのはかなり時代の古い話だと思うのですけれども、戦争をするためにはそれを支える職場がいる、戦争に反対する奴は職場から放擲するということで、いまの新しい流れかもしれないと思って、職場の中でやっております。
- 竹中正陽
私のところの組合は確かに有事法制反対決議とか運動をやっているわけですが、ただいまの石川島の方とじつは職場状況は変わりないと思うんですね。具体例で言いますと、イラン・イラク戦争の時には、船員が行きたくないと手を挙げられるという協定ができたわけですけれども、私が知る限りでは、日本を出航する前に2人が降ろしてくれと言ったんです。ところが実際はそういう人間が出たということが公表されない。会社は公表しちゃいかんと。組合も公表は好ましくないだろうと。それで個人的な理由で降りたことになっています。そういう日本の企業風土がまだあるんですね。
最近の例で言いますと、私たちはふだんフィリピン船員と混乗していまして、同じ船で日本人は4、5人、あと20人ぐらいがフィリピン人船員で運航しているわけです。去年のSARSの問題の時、私の船じゃないんですけれども、フィリピン船員が中国に入る前、船を降ろしてくれ、死にたくないと手を挙げた例があるんですね。日本人船員は一人も拒否しなかったわけですが。フィリピン船員は企業を移れる、この会社が嫌だったらヨーロッパの会社に移れるという背景があるんですけれども、私たちはいちおう終身雇用制のもとにあるわけですね。こうした中で自分の生活を守るためにはロボットになる。
正直言って私の同僚の職場の中でももう、戦争があっても行くと決意している人もいますし、僕らも若いころは遺書を書いて船に乗ったりしたこともありました。そういう決意をしないとやっていけないという職業があるわけですね。恐らく、日本中どこの職場でも変わらないと思うんです。小さな会社、町工場でも、大企業でも変わらない。労働組合があろうがなかろうが変わらない。
こうした中で思うのは、日本の労働組合の運動はこの50年でひとつの時代を終えたということです。総評だ同盟だとやっていた時代は端的に言えば、みんなで渡れば怖くないと渡る運動でしかなかった。一人ひとりの労働者の個性とか自由な思想を守る運動は残念ながらできてこなくて、単なる集団運動だったと思います。
もう少し言えば日本の社会そのものが一人ひとりを守るようになっていないですね、、地域の中で飛び跳ねた行動をすると周りから村八分にされるのは町内会の現実ですからそれは職場でも同じことです。国民保護法制ができたときに、実行させない運動をこれから10年、20年かけてやっていかなければいけないわけでしょうけど、本当はそこをどうするかがいちばん重要です。
これまでは企業の中で労働組合を作ってやっていくとか、産別の中でやっていくことしかできていなかったわけですけれども、これからは一人ひとりの不満を持った労働者、意識を持った住民が、ネットワークを作ってやっていく。そういうことをしなければ解決できない時代だろうし、日本国憲法の中ではある程度それが可能だと思っています。いま憲法の基本的人権を生かせば、個々のネットワークでも、たとえば労働組合は労働組合法でいろいろ保護されているわけですけれども、それがなかったとしてもできる素地というのが、今までのわれわれの運動の中にあるんですね。個々のネットワークを作るということを、ぜひ私も追及したいと思っています。
- 竹内
僕は国学院大学の学生です。イラク派兵の問題をずっと考えてたんですけれども、今日の集会に参加して、有事法の問題もちゃんとやらなくちゃいけないなと、あらためて思いました。先生方からは、イラク派兵がすでに有事法になかば足を突っ込んでいるような意味を持ってしまっていると言われたのが印象的でした。
大学でテスト、テストで大変なんですけど、いま職場で頑張っていらっしゃる方に比べれば、まだよほど反戦・平和の会話はできると思うんですが、でもなかなかみんな遊んだりとかで忙しい。そんな問題じゃないんだということでやっているんですが、でどうするかということで、反戦絵巻というのを作りました。絵巻物というと手元で見るような気がしますけれども、6、7メーターぐらいある長い布に、イラクがいまどういう状況になっているか、それがアメリカによってやられていることを描いて、教室の前で昼休みなんかに広げて、それに対してひとことお願いしますと呼びかけてやってます。
そういうことをやるとクラスのみんなからは、最初はアメリカが被害者なのかと思ったけど、この絵巻物を見たら米軍て加害者なんじゃないかということが分かって面白かったとか。マスコミ批判の話もありましたけれども、絵巻物もちょっと役に立ったのかと思いました。
ひとことみんなに書いてもらってるんですけれども、歌なんかも寄せられています。国学院は文学部が中心なので「平家物語」を替えてこんなのがありました。
「イラクにこだます鬨の声アメリカよ去れの響きありイラク占領綻びのさま生者必衰の理をあらわす奢れるアメリカ久しからずただ春の夜の夢のごとし」
あと歌が二つありまして、紹介して終わろうと思います。
「平和貢献の名のもとに軍を送るこの矛盾はいつまで続く」
「戦争をテロに屈せずと言い換えるかくの如きか開戦の前夜は」
僕らはやはり労働者の方や市民、学生ということで、みんなで力を合わせて有事法制を立ち枯れにして、イラクへの派兵をやめさせようと、あらためて思いました。
- 竹村
私はついこの間まで永田町で仕事をしておりました。永田町は長いこといるとだんだん目が曇ってきたり、頭の神経が麻痺してくる、そういうところです。ときどき片足出してみるとか、外から眺めてみることがたいへん重要ではないかと思います。そういう国会の中で働いていた人間たち、政策スタッフや政策秘書をやっていた人間たちが、少し外側からいま起こっている日本の現実、この中で平和の問題をきちんと政策として作っていく、そういうプランニング、シンクタンクのようなものができないかと考えて、まだ立ち上がったばかりの段階のNPOが「平和政策塾」というものです。
いま平和という言葉がすごく形骸化してしまった。これはすごく重たい、いい言葉なんですけれども、私たちが平和と言う言葉を使うだけじゃなく、たとえば兵隊をイラクに送っている人たちが、平和のために送ると言う。アメリカのブッシュ大統領が、テロとの闘いは平和のための戦いだと言う平和という言葉が本当にポンポン軽軽しく使われている本当の平和とは何なのか、戦争と平和、戦いと平和、軍隊と平和とが共存できるのか。絶対にできないはずです。では平和はどうやって作られていくのか、伝えていくのか。ただたんに平和をと叫んでいるだけではこれはできていかない作れていかない。私はまだ50年間やってきているわけじゃないですが、戦後50年の戦い、たはりここまで追い詰められてきたというのは、それを物語っているのではないかと思います。
ですから平和というものを作っていくためにはなにかそのためのシステム制度形そういったものをきちんと一つひとつ積み上げていかなければならないのではないか。それを考えていこうというのが、平和政策塾のひとつのテーマでもあります。今日も憲法前文の平和的生存権を法制化しようと河上さんが言われましたが、これも一つの形ということだと思います。
この間、私たちは田英夫さんを呼んで不戦国家宣言のすすめ、というテーマでお話をいただきました。たとえば国会の中で日本は不戦国家であると決議をする、それを国連にもって行って、国連総会で日本は不戦の国であると承認してもらう、といったことがもし過去に行われていたら、日本の自衛隊がイラクに行くことが果たしてできただろうか。なんだ決議か、と思うかもしれませんが、そういったものの積み上げが非常に重要であることを、今まさにこの時代の中で教えられているのではないかと思います。そういったものを歴史の中からもう一回引っ張り出してくる。あるいは新しい仕組みを考えていく。そういったことをやっていきたいと思います。
第2回のPPP(ピース・ポリシー・プランニング)セミナーは、実際に起こっていることをしっかりと見て考えようということで、ヒバクシャという映画を上映することになっていますぜひ全議員に見てもらいたいと議員会館の中で上映します2月19日です。一般の方も入れます。
- 橋本
最後の発言だというので、非常に責任が重大だと、皆さんが明日からも闘うぞという気持ちになるようなことを言わなくちゃいけないなと思ったんですけど。今日のタイトは有事法制を立ち枯れにするということだったんですが、いろいろ聞いてみますと、これは憲法九条を立ち枯れにする集会ではないかと思えてくるような、非常に絶望的な状況なんだなあと感じて、ちょっとまずいなあと思っています。
昨日「朝まで生テレビ」で、今なぜ改憲かというのをイライラしながら聞いていました。会場へ来てみますとわりとみなさん知り合いですし平和を守らなくちゃいけない、憲法9条を守らなくちゃいけない有事立法けしからんという人たちがたくさんいるので非常に癒されるというか、ほっとするというか、そういう気持ちにもなったんですけど、実はそうではないんではないか。本当はもっともっと絶望する必要があるんじゃないか、いろいろ絶望的な話を聞きましたけどね。もう憲法九条は変えられる、もうちょっとで変えられるという時代に来つつあるということを、非常に実感しました。
「朝まで生テレビ」など見ていて非常に腹が立つのは、憲法9条を守ろうということがなにか神学論争という形で片付けられているんですけど、僕はそうではない、神の目をもって憲法9条を見直さなくちゃいけないと思う。延々たる人類の歴史のなかで、ずっと戦争の歴史でした。その戦争の歴史を変えるものとして出て来たのが、憲法9条なんです。この中にも90年以上生きている方はたくさんいらっしゃると思いますけど、20世紀のあの惨状を思うならば、もう戦争は嫌だ、戦争を絶対にしてはいけないというのが、われわれだけではなくて人類共有の思いではないかと思うんですよ。
これからも生きていかなくちゃならない人類はどう生きていくか、人類はどうであったかを思うときに、人類は憲法9条を守らないと大変なことになるというところに来たんだと思います。これは神の視点だと思うんです。神の視点を持つイラストレーターがこう言ってます。
そう考えるとき、われわれは絶望なんかしていられないわけです。もしもこの憲法が、あの田原総一郎が、憲法を変えるには、6、 7年かかるという発言に対して、えっ、そんなにかかるの、と言ってましたけどね、もし憲法9条が変わるようなことがあったら、結局今までの累々たる死体の山をまた築くことになります。よく戦争体験がなくなってきたといわれますけれど、そうではない。想像力が貧弱なんだ。あのイラク戦争に反対し、イラク派遣に反対しながら小泉政権は今だに50パーセントの支持率を持っているわけです。
それはわれわれ日本人が支持してるからです。小泉首相はわれわれの鏡なんです。それが日本人であり、また世界の人だったら、オレは知ったこっちゃない。
たぶん私は20年後にはこの世界にはいないでしょうあの天空から地球を見下ろして今だに戦争を繰り返している人間に対して、ざまあ見ろ! と私は言いたくない。
そう考えるとき、憲法九条は人類のすばらしい発明です。昨日のニュースで、あの中村教授が200億円をもらったと言いますけど、その点でいくなら憲法9条を考え、そして作り、守った人には、1000億円ぐらいもらってもいいんじゃないか。戦争はそれだけムダな費用を使う。戦争をしない世の中を作ったら、それは本当に豊かな生活になりますよ。
どうでしょう、みなさんは、これでもう憲法9条を変えられても仕方がないと思ったでし ょうか。いや、そうではない。この絶望をバネにして絶対に守ってみせるとそうして10億円ぐらいもらうぞと思われたんじゃないでしょうか。
(イラストレーターの橋本勝さんには会場ロビーに作品も展示していただいた)
文書発言
発言希望のメモを提出され、残念ながら時間切れのため発言していただけなかった方のメモは以下のとおり。
- 日本人は、アメリカ賛美とアメリカ依存心を吹っ切るべきである。現在世界最大の危険国家はアメリカである。(馬場)
- テロ特措法・海外派兵の違憲訴訟について。自衛官人権ホットラインについて 。(尾形)
- 小泉政権は国会の中でも他党の意見を押し切って自衛隊派遣を命じながら、話し合って和解して決まってよかったなどとうそぶいている。国民に対しても国会の中でも親しみを持って話してないし、とても了解を得るような話もしていない。何が何でも自衛隊を早くイラクへ派遣すれば本人(小泉自身)は落ち着くといったそぶりさえ見られる。そうした態度は何故できるのだろうか。私が思うにはイラクでアメリカ兵と荷担して戦争させ有無を言わせず憲法9条を取り替えようとしているのではないかと思います。危険きわまりない暴挙と言いたい。先遣隊は出すべきではなかった。(栄)
- 村中さんの発言に大賛成です。今日の朝日の朝刊にのっていたメディアの取材制限の話。自衛隊から記者証を与えるかわりにメディアに対し、設定された時間外に隊員に取材することを許さない、というもの。非常に危機感を持ちます。その一方で、自衛隊のOBがはじめた「黄色いハンカチ運動」がクローズアップされ、民主党の議員も、それを賛美するようなことを口にしています。アメリカで、イラク反戦の声が、自国軍隊がイラクへ行ったとたんに、3月20日を区切りにして「アメリカの(我々の)軍隊に反対することは、できない」として静まり、AFL−CIOが、反対を取り下げてしまったことを忘れてはならないと思います「有事」なんて話になったらもっと大変「国を守るため」の洪水 に反対運動がまけてしまう! (田村)
- 日常生活の中で、あらゆる手段を使い、あらゆる機会をとらえて、日本の軍事化を阻止して行くほかは無いと思います。特効薬は無いでしょう。マスコミへの働きかけも大切でしょう。自衛隊員も日本軍事政権(小泉内閣)の犠牲者としての視点で見るべきではないでしょうか。中には、戦闘を実行したくて行く隊員もいるでしょうが。劣化ウランの事実も知らなさすぎます。
- 日本の平和憲法が改悪されれば、かつてのベトナム戦争に、アメリカの要請を受けて、韓国、その他の国々が、出兵して、多くの死者を出した。そういう国に、日本をさせてはならないということを発言したいと思います。(藤田)
- 戦場の体験者、87歳。現在の状況が、前の大戦に進んでいった状況に類似している点を訴えて、危険な状況を話したい。(湯浅)
- 私は、今マスコミなどで自衛隊の派遣の問題が大きくクローズアップされている中で、有事法の問題がほとんど取り上げられていないことに不安を感じ集会に参加しました。というのも、今回の自衛隊派遣の問題は有事法制の問題と密接に結び付いていると思うからです。マスコミに対する報道制限などは国民保護法の先取り的な適用ではないのでしょうか? ともあれ、戦争の道に突き進んでいる小泉首相をみんなの力で何とか止めないといけないと思います。(北方)