6.12集会に寄せられたメッセージ
(6.12集会プログラムより)
(敬称略・順不同)
- 新井 章(弁護士)
前略
いつも熱心なご活動に心から敬意を表します。「君が代訴訟」では私と同じ事務所の加藤文也弁護士が事務局長役で頑張っておりますが、彼も、今度の闘いでは大勢の市民・父母の方達の組織化で、みなさんのご尽力におおいに感謝申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。
- 高嶋伸欣(大学教員/高嶋教科書裁判原告)
「<教師は授業するだけのマシーンではない>と言われたことが、一番印象に残っている。」―これは社会科の教員志望の学生が、社会科教育法の講義の中で私が「教科書に書かれたことだけを教える教師になるな。」といったことを受け止めてくれた感想文です。こうした呼びかけに応じて意欲をかきたてている若者たちの教師への夢をかなえるためにも昨今の異常な都教委等の動きを是非とも止めたいと思います。
教委は法規をかざしていますが、旭川学テ事件判決(’76.5最高裁大法廷)では、「誤った知識や一方的は観念を子どもに植え付けるような内容の教育を施すことを強制するような国家介入は憲法26条と13条に違反する」と明示しています。この判例からすれば学習指導要領自体内容が一方的で憲法違反だし、都教委の一連の通知の違法性は明白です。
- 林 知子(元大学教員)
教育の一番大事なことを放棄することを迫る重大なことがらです。1930年代の急速に異常な社会に突入していく状態と同じです。
都教委のうしろに何があるのか、日本の政治を動かそうとしている黒い手をはっきりさせる必要があると思います。これは、アメリカやCIAにまでつながっているのではないでしょうか。
- 外山雄三(音楽家)
1931年生まれ、敗戦のときは中学2年生であった私には、君が代も日の丸も無心でやり過ごすことのできないものですが、何よりも、「強制することはしない。」と明言して国旗・国歌としたものをめぐってこのような基本的人権の侵害、日本国憲法の無視が起こることに抗議いたします。反対を明言いたします。
- 中村平治(東京外語大学名誉教授)
6.12の緊急集会のご成功をお祈りします。アジアの近現代史を専攻するものの一人として、「日の丸・君が代」強制にみられる近年のナショナリズム、つまり国歌主義の風潮の強化に強く抗議し、アジア諸国民との連帯を深める方向を対抗的に定置したいと思います。
- 伊沢けい子(都議会議員・市民の党)
学校での日の丸・君が代の強制は、教育の場にもっともふさわしくないことです。みなさんと力を合わせて都教育委員会の姿勢を変えさせたいと思います。
- 柴田徳衛(東京経済大学名誉教授)
「学校に自由の風を!」応援します。
第2次大戦中「身を鴻毛の軽さにおき、君の馬前に死ぬ」のが人生最高の値うちと頭を殴られながらくりかえしいわれたことを思い出します。
- 山口文江(都議会議員・生活者ネット)
都教委の今回の処分は憲法19条、教育基本法10条にも違反するものです。特に子どもたちの行為に対して、教師に責任を負わせたことは、間接的に子どもへの強制につながるものです。
子どもといえども、内心の主体であり、人権は尊重されるべきもの。こうした事体に対して声をあげていきましょう。
- 山本典昭(映画監督)
自由がある時、私たちは自由の大切さがわかりません。
自由がなくなった時、そのことに気づいても遅いのです。
だから、私たちは想像力を働かせて、感覚をとぎすませて、今日を生きたいと思うのです。
- 福士敬子(都議会議員・自治市民’93)
「国会の答弁で『思想・信条の自由を認めた』ことが混乱のもと。」というのが発端の、都教育委員会発令の日の丸・君が代強制の指導です。
教育長自らが屁理屈をこね、論理性もなくゴリゴリの押し付けと、反対の意思を示
した教員の処罰まで行うとは、ナチ再来の感じです。しかも、これから国際的に活躍しようとする生徒たちに、ただ黙って従えという教をすることが、日本の将来にとってどれ程の禍根を残すことになるのか?それすら想像できない思考の貧しさに愕然としつつ、文教委員会で闘っています。
唯一の救いは。それをオカシイと思い、声を出して言う人々が、だんだん増えて、今日の会があることです。更なる広がりを期待しています。
蛇足ですが、私の会派名「自治市民」は、自治能力のある市民にならなければ政治は良くならない、という思いでつけたものです。
みなさんとご一緒に、本筋を見極められる市民として、活動してまいりますことをお約束し、ご挨拶にかえさせていただきます。
- 山住美津子(開業医)
国旗・国歌強制問題で大勢の教職員方が処分されたとのニュースにははらわたが煮えくり返る思いがしました。日本を戦前の軍事国家にもどそうとする、トップの方達の強い意志を感じています。(石原都知事の暴言を許していることも許せない。)
ゆるせない。この人たちを選ばないようマス・コミの方達、もっと動いてください。
- 曽根はじめ(都議会議員・共産党)
学校に自由の風を求める集会にご参加のみなさん、みなさんのすばらしいネットワークとユニークな活躍に心底はげまされながら、都議会でがんばっています。
8月の代表質問で、学校教育であってはならない「日の丸・君が代」強制と、生徒が起立しない責任まで先生にかぶせ、生徒に立って歌えと歌えと迫る卑劣なやり方をやめろと知事と教育長を追及しましたが、答えをはぐらかし、再度の質問に知事は答弁にも立てませんでした。あれだけひどい押し付けと処分を強行しながら、その根拠がいかに支離滅裂かがあらわになり、まったく恥ずべき姿でした。
私たちはみなさんとともに手をつなぎあって、学校と子どもたちをしめつける重苦しい檻をはずし、教育の場にふさわしい自由の風をふかせるため、前進したいと思います。
どうかごいっしょにがんばりましょう。
- 大日方純夫(大学教員)
この異常さ、この異様さは、いったい何のためなのでしょうか。社会を、学校を、そして人の心の中を、いよいよ息苦しいものにしている圧力をはねのけねばと思います。
- ―「学校に自由の風を!」声明文づくりによせて―
私の抗議声明 川名はつ子 (大学教員)
東京都教育委員会の日の丸・君が代強制に、心底から怒りを覚えます。
生徒が起立しなかったのは教員の指導が悪いと、教員を処罰するのは、生徒に対する侮辱です。
子どもの権利条約では、子どもの意見表明権が認められており、尊重されなければならないとされています。高校生は立派に自分の意見をもち、表明することができます。
わが家の都立高校出身の20代の娘も、「高校生が、何でも先生に言われたとおりに行動することはありえないでしょ。自分で考えて行動するに決まってるじゃない」と怒っています。
日本は子どもの権利条約を批准しましたから、当然子どもの意見表明権は守らねばなりません。東京都教育委員会は、国連に楯突くのですか。
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