12月11日(土)「市民法廷」の感想

「市民法廷」の感想をお伝え致します。

本日「市民法廷」と題する集会に参加してきました。
宿碌と共に、「来てよかったね。」と話しています。
Kさん、Tさん、Mさん、0さん、Hさん、S様、他、実行委員の皆様、ありがとうございました。そして、お疲れ様でした。

「法廷」らしく、原告(都立大、障害児学校、都立高校)の訴状に始まり、被告(石原行政)側の答弁、証言(定時制高校卒業生、全日制高校卒業生、高校受験生の親、高校教員、被解雇者)があり、裁判員6人による会議を経て、最後は客席の参加者も含め評決して判決文が配られる、というものでした。

原告訴状はどれも、全く知らない事柄ではないのに、より具体的で整理されていて、心情的にも説得力のある説明だったと思います。

被告側の役をされたAさん、内容だけでなく言い回しまで、実にお役人ぽくてやけにはまり役だったのが、とても楽しかったです。
都議会の文教委員会を傍聴した時の、近藤指導部長他の人々が思い浮かびました。

証言された方々、特に定時制高校卒業生と全日制高校卒業生の若者たちの発言には、素直で一途な感性と訴えが感じられ、感動で涙してしまいました。
「小学校から高校まで、閉塞感・威圧感・恐怖感まで感じて不登校だった私が、必要に迫られ定時制高校に通い出した。暖かく接してくれる先生方や友達のお陰で、自分でも思いがけず、四年間通い続けることができた。定時制高校は、心が傷付いた生徒たちの拠り所にもなっている。定時制高校をなくさないで!」
と訴える定時制高校卒業生。

都立高校卒業生からは、
「今年の卒業式で担任が国歌斉唱時に座って処分された。何故座ったのか、何を私たちに伝えたかったのか、を恩師が身を持って示し、きちんと話してくれた。新聞などで知ってはいても、身近な恩師におこったことを知らなければ、関心を持てなかったかもしれない。内心の自由、人間の尊厳、ということについて、現在、大学でも懸命に学んでいる。」
といった発言でした。

裁判員会議では、弁護士、大学教員、高校教員、保護者市民が、それぞれの訴えについて意見を交すのですが、右派イデオローグ役の小森陽一氏が逆説的な発言をすることで、この議論が面白みのあるやりとりになっていました。

裁判員の市民役を、“学校に自由の風を!”のTさんがされていましたが、
「肝心の子どもたちを蚊屋の外に置いた東京都の教育はおかしい。」
と具体例をあげて解りやすい言葉で、保護者の気持ちをしっかり伝えてくださってました。
発言の最後にはちゃんと、1.10集会のこともPRしてくれて、私は思わず「ありがとう!」と叫びながら拍手しちゃいました。

集会の終りにも改めて、1.10集会のアピールの時間をとってくださったので、Kさんと私で、賛同金のお願いも含めアピールしてきました。

そうそう、Mさんのスーツにネクタイ姿、初めて拝見しました。いつにも増して凛々しい!

なんちゃって! 実は今日はある都立高校の先生の告別式がありました。恐らくそちらに行かれてから、ネクタイを取り替えて「市民法廷」に駆け付けられたのではないか、と推察しています。
実はこの学校では今年お2人の先生が亡くなられました。保護者たちに動揺が広がっています。
恐らく子どもたちにも。

今朝の朝日新聞(12月11日)には、公立校教員の「心の病」休職が最多、という記事がありましたね。
うなづけます。先日の東京母親大会でも、足立区の小学校では昨年5人、今年4人の先生がなくなった、病気休職の教員も増えている、という報告がありました。
恐ろしいことです。悲しみと驚愕、そして怒りが込み上げてきます。
子どもたちの心もボロボロにされています。
「なんとしても守りたい。命、平和、内心の自由、個人の尊厳を!」と、改めてかたく心に刻んだ集会でありました。
(N.K記)


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