「憲法訴訟」の現代的意義と展望--長沼ナイキ訴訟からハーグ平和市民会議まで 2

1999年9月18日(土)、会場:シニアワアーク東京

◎長沼訴訟

〔事実の概要〕
 1.防衛庁は、第三次防衛力整備計画の一環として北海道夕張郡長沼町に航空自
  衛隊第三高射群施設(地対空ミサイル・ナイキJ基地)を建設するため、1
  968年6月12日、同町に所在する馬追山保安林(水源かん養用)の一部約
  35ヘクタールについて保安林解除の申請。
 2.農林大臣は、1969年7月7日農林省告示1023号をもって同保安林の
  指定を解除する旨の処分を行った。
 3.地元住民ら173名は、即日、札幌地裁に同解除処分の執行停止を申し立て
  るとともに、本訴として同処分の取消しを求める訴えを提起した。
 4.原告らの主張
  憲法第九条に違反する自衛隊の基地を建設するために保安林の指定解除を行
  うことは森林法二六条二項にいう「公益上の理由」の要件を欠き、したがっ
  て農林大臣の解除処分は違憲違法である。
 ◇札幌地裁判決(福島重雄裁判長)
  ⇒1973年9月7日、原告の主張を全面的に認め、画期的な判決。
   被告農林大臣は、札幌高裁に控訴。
 ○執行停止の申し立てについて
  1.「平賀書簡」による裁判干渉があったにもかかわらず、原告らの申立てを
   容認する決定を下した。(1969.8.22)
 2.自衛隊が第九条に違反するか否かは「自衛隊自身の規模、装備、能力など
   を実態に即して検討し、それが現行憲法全体の精神に反する場合は、憲法
   第九条にいう「戦力」に該当するとの判断を受けることもありえる」
  *この決定に対して、国側は即時抗告を行い、札幌高裁は、1970年8月22日、
   原決定を取消す旨の決定を行った。
 ○本訴
  (訴えの利益と平和的生存権)
  1.原告らには、森林法の保安制度の趣旨に照らして訴えの利益がある。
  2.それに加えて、森林法を憲法の秩序のなかで位置づけたうえで、その各規
  
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   定を理解するときには、--憲法の基本原理である民主主義、基本的人権尊
   重主義、平和主義の現実のために、地域住民の「平和のうちに生存する権
   利」すなわち平和的生存権を保護しようとしているものと解するのが正当
   である。
  3.もし被告のなんらかの森林法上の処分によりその地域住民の平和的生存権
   が侵害され、また侵害される危険がある限り、その地域住民にはその処分
   の暇疵を争う法律上の権利がある。
  4.本件で問題となっているミサイル基地は、一朝有事の際にはまず相手国の
   攻撃の第一目標となるものと認められるから原告らの平和的生存権は侵害
   される危険があるといわなけれぱならない。
  5.このようなを侵害は、いったん事が起こってからではその救済が無意味に
   帰するか、あるいは著しく困難になることもまたいうまでもないから、終
   局この点からも原告らには本件保安林指定の解除処分の暇疵を争い、その
   取消しを求める法律上の利益がある。
  (憲法判断の必要性)
  1.裁判所が憲法違反についての判断の原則は、⇒できる限り最終判断事項と
   して保留し、その権限の行使を慎重に行う。
  2.しかし、この原則は、いつ、いかなる場合にも、裁判所が当事者の主張の
   うち憲法違反の主張については最後に判断すべきであるとまでいうもので
   はない。
  3.憲法判断を回避するといった消極的な立場はとらず、その国家行為の憲法
   適合性を審理する義務がある場合⇒裁判所は具体的争訴事件の審理の過程
   で、
   1)国家権力が憲法秩序の枠を越えて行使され、
   2)それゆえに、憲法の基本原理に対する黙過することが許されない状態が
    生じ、
   3)かつその結果、当該争訴事件の当事者をも含めた国民の権利が侵害され、
    また侵穿される危膜があると考えられる場合において、裁判所が憲法問
    題以外の当事者の主張について判断することによってその訴訟を終結さ
    せるのでは、当該事件の紛争を根本的に解決できないと認められる場合.
 
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  (統治行為論に関して)
  自衛隊の憲法適合性、つまり国家安全保障について軍事力を保有するか否か
  の問題。
  1.憲法は前文および第九条において、明確な法規範を定立しているのであっ
   て、その意義および解釈は、まさに法規範の解釈として、客観的に確定さ
   れるべきものである。
  2.ときの政治体制、国際情勢の変化、推移とともに二義にも三義にも解釈さ
   れるべき性質のものではない。
  3.当裁判所も、わが国が国際情勢など諸般の事情を総合的に判断して、政策
   として自衛隊を保持することが適当か否か、またそれを保持するとした場
   合どの程度の規模、装備、能力を備えるか、などを審査判断しようとする
   ものではない。
  4.主権者である国民がわが国がとることのできる安全保障政策のなかから、
   その一つを選択して軍隊等の戦力を保持するか否かについて定立した同憲
   法規範への適合性だけを審査しようとするものである。
  5.裁判手続きのなかで、一定範囲で自衛隊の規模、装備、能力等その実体を
   明らかにすることができる程度で主張、立証が尽くされれば、国際情勢、
   その他諸々の状況を審理検討するまでもなく、自衛隊の同憲法規範への適
   合性を容易に検討できる。
  6.その間、裁判手続きに随伴するなんらの桎梏も存在することなく、結局、
   被告主張のように、司法審査の対象から除外しなければならない理由は見
   いだすことができない。
  〈憲法九条の解釈〉
  1.第九条一項
   ここにおいて、国際紛争を解決する手段として放棄される戦争とは、不法
   な戦争、つまり侵略戦争を意味する。--したがって本条項では、未だ自衛
   戦争、制裁戦争までは放棄していない。
  2.第九条二項
  1)「前項の目的」とは、第一項を規定するに至った基本的精神、つまり同項
   を定めるに至った目的である「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際
   平和を誠実に希求する」という目的を指す。
 
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  2)この「前項の目的」なる文言を、たんに第一項の「国際紛争を解決する手
   段として」のみに限定して、そのための戦争、すなわち、不法な戦争、侵
   略戦争の放棄のみの目的と解するのではない。
  3)なぜなら、それは、一憲法前文の趣旨に合致しないぱかりか、--現行憲法
   の成立の歴史的経緯にも反し、しかも、本項の交戦権放棄の規定にも抵触
   するものであり、かつ、現行憲法には宣戦、講和などの戦争行為に関する
   いっさいの規定を置いていないことからも明らかである。
  3.「陸海空軍」とは、
  1)通常の観念で考えられる軍隊の形態であり、あえて定義づけるならば、そ
   れは「外敵に対する実力的な戦闘行動を目的とする人的、物的手段として
   の組織体」であるということができる。
  2)このゆえ、それは国内治安を目的とする警察と区別される。
  4.「その他の戦力」は、
   陸海空軍以外の軍隊か、または、軍という名称を持たなくとも、これに準
   じ、または、これに匹敵する実力をもち、必要ある場合には、戦争目的に
   転化できる人的、物的手段としての組織体をいう。
  5.被告の主張に対して
  1)被告の主張⇒「外部から不正な武力攻撃や侵略を防止するために必要最小
   限度の自衛力は憲法第九条二項にいう戦力にはあたらない」
  2)裁判所の裁定意見。
  @憲法の同条項にいう「戦力」という用語を、通常一般に社会で用いられて
   いるのと意味を異にして憲法上独特の意味を解しなけれぱならないなんら
   の根拠を見出すことができない。
  Aかような解釈は、憲法前文の趣旨にも、また、憲法制定の経緯にも反し、
   かつ、交戦権放棄の条項などにも抵触するものといわなければならない。
  B「とりわけ、自衛力は戦力でない、という被告のような考え方に立つと、
   現世界の各国は、いずれも自国の防衛のために必要なものとしてその軍隊
   ならぴに軍事力を保有しているのであるから、それらの国々は、いずれも
 
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   戦力を保有しない、という奇妙な結論に達せざるをえない」
  (軍事力たよらない自衛行動)
  1.わが国が、独立国として、その固有の自衛権自体までも放棄したものと解
   すべきでないことは当然である。
  2.しかし、自衛権を保有し、これを行使することは、ただちに軍事力による
   自衛に直結しなければならないものではない。
  3.自衛権の行使は、
  1)平和時における外交交渉によって外国からの侵害を未然に回避する方法。
  2)危急の侵害に対し、本来国内の治安維持を目的とする警察をもってこれを
   排除する方法。
  3)民衆が武器を持って抵抗する群民蜂起の方法。
  4)侵略国国民の財産没収とか、侵略国国民の国外追放といった例もそれにあ
   たると認められる。
  5)、憲法第九条二項によってその保持を禁じられている『陸海空軍』と
   いう『戦力』に該当するものといわなければならない」
  
 非軍事的な自衛抵抗には数多くの方法があることも認めることができる。
 (自衛隊の規模、装備、能力)
  1.陸上自衛隊の装備は「いずれも兵器として、現在世界各国の保有する一流
   の兵器にくらべてなんら遜色のない性能をもつものであり、また、旧日本
   軍の装備と比較しても、一師団あたり、火力においては約四倍、また機動
   力、通信力を含めた総合戦力では約一○倍の威力をもっている」
  2.「以上認定した自衛隊の編成、規模、装備、能力からすると自衛隊は明ら
   かに『外敵に対する実力的な戦闘行為を目的とする人的、物的手段として
   の組織体』と認められるので、軍隊であり、それゆえに陸、海、空各自衛
   隊は、憲法第九条二項によってその保持を禁じられている『陸海空軍』と
   いう『戦力』に該当するものといわなければならない」
  3.各自衛隊の組織、編成、装備行動などを規定している防衛庁設置法、自衛
   隊法その他これに関連する法規は、いずれも同様に、憲法の右条項に違反

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   休廷タイム
    ミニミニ歴史 「提訴の年」(第二次佐藤栄作内閣)
     1969. 1.18  警視庁機動隊8500人、東大安田講堂の封鎖解除に出動。
              1.19  東大安田講堂封鎖解除。検挙者374人。
              1.20  ニクソン大統領就任。
              2. 3  アラファトPLO議長就任。
              2. 4  B52撤去要求の沖縄県民統一行動に55,000人が参加。
            学生、米軍人・警官と乱闘。
              4.15  日本消費者連盟結成。
              6. 8  南ヴェトナム臨時革命政府樹立。
              7. 7  長沼ナイキ訴訟、札幌地裁に提訴。
              7.20  アポロ11号宇宙航空上月面着陸。
              9. 3  ホー・チ・ミン没。
        9.14  平賀健太郎札幌地裁所長、長沼ナイキ訴訟中の裁判長
            に書簡提出が判明。⇒9.20最高裁、注意処分に付し、
            東京高裁判事に異動発令。
        9.28  三里塚空港粉砕全国総決起集会。
        11. 1  航空自衛隊小西誠三曹「安保反対」等のビラはりで逮
                        捕。⇒75年2月2日新潟地裁、無罪判決
             11. 5  沖縄県復帰協、即時無条件全面返還要求の「網の目行
            進」開始。
             11.21  佐藤・ニクソン会談、沖縄の72年返還・安保堅持・韓
            国の平和は日本の安全に緊要。
     *1970.10.19  国会の裁判官訴追委、平賀元札幌地裁所長を不追訴、
            福島裁判官を訴追猶予と決定。
    ミニミニ歴史 「判決の年」(第二次田中角栄内閣)
        1973. 1.27  ヴェトナム平和協定調印。⇒終戦は75年4月30日.
              4.27  68単産310万人春闘ゼネスト(20.1%、l5,159円)
              8. 8  金大中、白昼、東京のホテルから拉致される。
              9. 7  長沼ナイキ基地訴訟で自衛隊に違憲判決。
              9.18  国連総会、東・西両独の加盟承認
             10. 6  第4次中東戦争勃発。〜24.
             10.19  閣議石油ショック対策、紙使用節約運動推進。
                      トイレットペーパーパニック起こる。

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 ◇札幌高裁判決⇒1976.8.5 現判決を取消し、被控訴人のらの訴え
  の利益は消滅したとして訴えを却下する判決。原告住民らは、最
  高裁に上告。
  く訴えの利益〉
  1.防衛施設庁は本件保安林部分の指定解除にともない、用水確
  保の施設として南長沼用水路補強工事を行ったが、(被控訴
  人らが)本件解除処分により被るべき農業用水、飲料水不足
  等の不利益は、すべて同各代替施設の完成により代替補填さ
  れるに至ったものと認められる。
  2.洪水防止施設として構築された富士戸一号堰堤も、社会通念
  上十分な洪水調節の機能を有するものと認め得られる限り、
  --代替施設として欠けるところはない。
  3.よって、被控訴人らが受けるべき不利益はいずれも代替施設
  の完備により代替補填されるに至り、被控訴人らは「本件解
  除処分を争う具体的な利益を失ったものというべきである」
  く平和的生存獲〉
  1.前文中に定める「平和のうちに生存する権利」も裁判規範と
  して、なんら現実的、個別的内容をもつものとして具体化さ
  れているものではない」
  2.憲法第九条は、--国家機関に対する行為の一般的禁止命令で
  あり、その保護法益は一般国民に対する公益というほかなく、
  同条規により特定の国民の特定利益保護が具体的に配慮され
  ているとは解し難い。
  3.憲法第三章各条には国民の権利義務につき、とくに平和主義
  の原則を具体化したと解すべき条規はない。
  く自衛隊等の憲法判断〉
  自衛隊等の憲法適合性の判断について「原審もこの点につい
  て判断をなしているところ、当裁判所はこれと異なる結論を有
  するので、以下、この点に関する見解を付加する。
  1.立法、行政にかかる国家行為の中には、国の機構、組織、並
  びに対外関係を含む国の運営の基本に属する国政上の本質的
  事項に関する行為もあるのであって、この種の行為は、国の
  存立維持に直接影響を生じ、最も妥当な政策を採用するには、
  高度の政治的判断を要する。
  2.高度の政治性を有する国家行為については、統治行為として

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  第一次的には本来その選択行使を信託されている立法部門な
  いし行政部門の判断に従い終局的には主権者である国民自ら
  の政治的批判に委ねられるべく、この種の行為については、
  たとえ司法部門の本来的職責である法的判断が可能なもので
  あり、かつそれが前提問題であっても、司法審査権の範囲外
  にある。
  3.このことは、司法判断の小前提たる対象事項についてのみな
  らず、小前提に適用されるべき大前提たる憲法その他の法令
  の解釈行為、についても妥当とする。
  4.もっとも、「立法、行政機関の行為が一見極めて明白に違憲、
  違法の場合には、右行為の属性を問わず、裁判所の司法審査
  権が排除されているものではない」
  5.右立法行為及び行政行為(自衛隊法等の制定並びにこれらに
  基づく自衛隊の設置、運営等)はいずれも、--国防に関する
  国家政策の実現行為であり、--わが国が他国の軍事侵略に対
  して如何なる防衛姿勢をとるかは極めて緊要な問題であり、
  --その選択は、専門技術的判断とともに、高度の政治的判断
  を要する最も基本的な国の政策決定にほかならない。
  6.したがって、右政策決定を組成する前記立法行為及び行政行
  為は、まさに統治事項に関する行為であって、一見極めて明
  白に違憲、違法と認められるものでない限り、司法審査の対
  象ではない。

  休廷タイム
  ミニミニ歴史 「判決の年」く三木武夫内閣)
  1976 1.8  周恩来没。
  4.5  天安門事件。
  5.13  ガンボディア、ポルポト政権樹立。
  5.14  衆議院ロッキード問題調査特別委員会を設置。
  6.10  第5福竜丸展示館落成式。
  7.27  東京地裁、田中前首相をロッキード事件で逮
  捕⇒8.17保釈金2億円で出所。
  8.5  長沼ナイキ基地訴訟、札幌高裁判決。
  9.9  毛沢東没。
  1O.13  宇都宮徳馬、自民党脱党⇒ 28、議員辞職。

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  ◇最高裁判決⇒1982.9.9 憲法第九条についての判断なんら下すこ
  となく幕を閉じた。
  く訴えの利益〉
  1.上告人らの原告適格の基礎。
  本件保安林指定解除処分に基づく立木竹の伐採に伴う理水機
  能の低下の影響を直接受ける点において右保安林の存在によ
  る洪水や渇水の防止の利益を侵害されているところにある。
  2.本件におけるいわゆる代替施設の設置によって洪水や渇水の
  危険が解消され、その防止上からは本件保安林の存続の必要
  性がなくなったと認められるに至ったときは、もはや--上告
  人らにおいて右解除処分の取消しを求める訴えの利益は失わ
  れるに至ったものといわざるをえないのである。
  3.伐採後のいわゆる跡地利用によって生ずべき利益の侵害のご
  ときは、指定解除処分の取消訴訟の原告適格を基礎づけるも
  のにあたらない。
  く平和的生存権〉
  1.平和的生存権に関する原審の判断の不当をいう部分は、原判
  決の右結論に影響のない点についてその判示の不当をいうも
  のにすぎない。それ故、論旨は採用することができない。
  2.以上のような判決については、団藤重光裁判官の反対意見が
  付された。
  「多数意見や私見においては、端的に本件代替施設の設置
  によって洪水や渇水の危険が解消されたと認められるにいた
  ったかどうかを問題にしているのに対して、原審は、単に右
  施設の理水機能が伐採前の本件保安林のそれと同程度のもの
  になったかどうかを問うているにすぎない」そうである以上
  「原審をして正しい理論的前提のもとに改めて訴えの利益の
  消滅の有無について審理を尽さしめるのが本筋」であり、し
  たがって原判決を破棄差戻すべきである。

  休憩室
  ミニミニ歴史 「判決の年」(鈴木善幸内閣・11.27中曽根内閣)
  1982. 1.20  文学者が「核戦争の危機を訴える文学者の声
  明を」を発表。
  5.1  英軍の攻撃でフオークランド紛争激化。

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  6.18  東京地裁、連合赤軍事件の永田洋子、坂口弘
  に死刑判決。
  7.23  政府、83〜87防衛力整備計画「56中期業務見
  積」決定。⇒防衛費のGNP1%以内の政府方針崩れる。
  9.9   長沼ナイキ基地訴訟、最高裁判決。

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