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更新2008.04.17
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2008年4月17日、名古屋高裁で
「航空自衛隊のイラクにおける米兵移送は憲法違反」
との判決が出されました。
ともに闘ってきた全国訴訟の仲間である名古屋訴訟が勝ち取りました。


ご支援ありがとうございました。
イラク訴訟の会・東京は2007年9月4日をもって解散しました。
今後、当サイトは、訴訟の記録を公開する場として残します。
訴訟の書面も掲載していきます。
ご活用いただければ幸いです。


闘いの終わりは新しい闘いの始まり

尾形 憲

 米英を先頭にして、国際法も国連憲章も無視したイラク侵略戦争が始まってからもう4年半にもなる。開戦後1ヶ月あまりで。ブッシュ米大統領は戦闘終結宣言を行ったが、その後イラク戦線は文字通り泥沼状態で、米兵の死者もこの9月6日現在3749人とあって、米国内でも反戦の声が高まっている。
 日本政府はいち早くこの戦争の支持を表明し、イラク特措法を強行採決して、陸上自衛隊を“非戦闘地域”とするサマーワに送った。アメリカはイラクの大量破壊兵器(WMD)の保有をアメリカへの攻撃のためとして、“自衛”のため開戦したと言い、日本政府もこれに同調したのだが、その後の調査でイラクにWMDは存在しないことが明らかになり、イラク戦争の大義名分は全く失われた。

 これに対し、私たちは2004年5月17日に「イラク派兵違憲訴訟の会・東京」を発足させ、この日から毎日1人ずつ本人が訴訟をすることにした。原告として名前は出しても、あとは弁護人任せという代理人方式でなくである。何年かに一度の国会議員選挙の時だけでなく、国民主権の行使を実現しようという意気込みがここにあった。このころすでに北海道、名古屋で同様なイラク派兵違憲訴訟が行われており、このあと、仙台、栃木、静岡、山梨、京都、大坂、関西の労組、岡山、熊本と訴訟が相次ぐことになる。原告は総数5600人を越え、弁護人は800余人に及ぶ。
 私たち92人の原告による東京訴訟は一審で全て棄却・却下となり、9人が控訴した。このうち8人が最高裁に上告したが、すべて棄却された、(最低裁!)。
 だが、これまでのイラク戦争の経緯を見れば、私たちの闘いの正しさが一目瞭然である。

 対イラク開戦の理由としたWMDの存在が怪しくなると、アメリカはテロ集団アルカイダとフセインとのつながりを、言い出したが、これもないことが明白になった。次に持ち出されたのが、フセイン独裁からのイラクの”民主化”である。だが、国の主権を無視して民主化の押しつけを武力で行うなど、当然許されるはずはない。そして、イラク国民への意識調査でも、米英軍を“解放軍”とするのはわずか2%にすぎず、92%が“占領軍”と答えている。
 米ABCと英BBCと日NHKによる最近の世論調査では、外国軍駐留に反対派49%、米軍の増派で治安が悪化したというのが72%となっている。何しろ、ほとんど彼等による住民の死者は一日100人以上と見られ、昨年6月までの死者は15万人を越えるという。とくに女子どもが多い。子どもたちの栄養失調は9%と、フセイン時代の4%を越える。
 クラスター爆弾で水は汚染され、その元凶の米英軍によるインフラ復興は遅々として進まない。電気が使えるのは一日2〜3時間とあて、隣人たちと金を出し合って自家発電装置をつける富裕層もいるが、その運転には石油が要る。ところが石油の生産はがた落ちで、世界第3の産油国イラクが石油危機。ガソリンの値段は跳ね上がり、スタンドの前は延々と長蛇の列である。
 フセイン統治では言動の自由はなく、政府批判をすれば拷問、虐殺だった。だが、そういうことをしなければ日常生活は安全だった。ところが今は全く違う。シーア派だ、スンニ派だということで命が狙われる。通学途中の子どもはさらわれ、売り飛ばされる。アパートにロケット弾が飛び込んでくる。フセイン時代の方がよかったという声が高まっている。失業率は40%、避難民は国内170万人、国外200万人という。“何処まで続くぬかるみぞ”。

 イラクを中心とするアメリカの戦費は2008会計年度まで7978億ドルと、ベトナム戦争の5700億ドル、第二次大戦の5800億ドルをあhるかに超える。それは米政府幹部と縁が深い石油産業や軍需産業を大きく潤すものとなる。軍産複合体、縁故資本主義がにょじつに示されている。
 昨年アメリカ南部を襲って多大の損害を起こしたハリケーンは転載ではなく人災という声が高い。イラク戦争には惜しみなくカネも人も防災器具も投入しているのに、洪水対策にはこれらすべてがカットされていたのである。
 国際的に見れば、イラク戦争に参加した国は41だった。それが今日まで撤退したか、し始めている国は13、予定・計画が6、残りはわずか16である。何しろ、最大の盟友国のイギリスが米追随から脱却して兵力の大幅制限を発表した。
 今やアメリカは世界平和の最大の脅威と見られ、ブッシュ大統領を危険な人物と見るのがイギリスの世論調査で75%と、金正日の69%を上回っている。昨年11月の中間選挙での共和党の大敗は当然と言ってよい。

 そしてそれは7月の参議院選挙での自民党の「歴史的大敗」と無関係ではない。
 次の臨時国会での最大の争点はテロ特措法の4回目の延長である。イラク戦争、それに先立つアフガニスタン戦争、いずれを見てもアメリカの歴史の流れへの逆行は明白で、これへの日本政府の協力は断じて認められない。安倍首相は辞任したが、改憲の行方は予断を許さない。

 私たち「訴訟の会・東京」は9月4日、共同代表・運営委員・事務局員の最後の合同会議で解散となった。だが、法廷闘争は終わっても、「闘いの終わりは新しい闘いの始まり」。がんばろう!


2007参院選憲法9条アンケート集計結果はこちら


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イラク派兵違憲訴訟の会・東京
会としては2007年9月 解散しました。
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